「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」は、どちらも日本国内に生息するトンボの一部ですが、見た目や生態が異なります。
この記事では、「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「オニヤンマ」とは?
「オニヤンマ」はトンボの一種で、日本に自生するトンボの中で最大の大きさを誇ります。
成虫は6月~9月頃に現れ、体に黒色と黄色のボーダー模様が入っており、複眼が緑色なのが特徴的です。
「オニヤンマ」の「オニ」には「鬼」の意味があり、身体の模様が鬼の着る縞柄のパンツを思わせることから名づけられたと考えられています。
日本全国に生息していますが、その中でも特に本州の低い山地に多く分布しています。
「ギンヤンマ」とは?
「ギンヤンマ」も日本に分布するトンボの一種で、成虫は6月~9月頃に現れます。
胸部と頭部が淡い緑色で、腹部はオスとメスで色が異なり、オスの腹部は明るい青色で、メスについては黄色っぽい褐色なのが特徴です。
また、腹部の裏側にシルバー色の模様が存在することが名前の由来になったといわれています。
日本全国の池や田んぼ、沼でよく目撃されていますが、北海道で遭遇するのはまれとされています。
「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」の違い
次に、「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」の違いを分かりやすく解説します。
「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」の大きな違いは、それぞれの「見た目」や「大きさ」、「生態」にあります。
「オニヤンマ」の成虫は黒地に黄色のボーダー模様が入っており、複眼が鮮やかな緑色なのが印象的で、大きさは10cm前後とされています。
幼虫については褐色がかった茶色で、4cm程度まで成長します。
成虫は低い土地や山地の水路もしくは林道などに出現し、ハチやハエ、アブなどを餌とします。
成長したオスはそれぞれ縄張りを持ち、昼間に点検するように飛び回るという習性があります。
走行の速度は時速70kmといわれ、単独で飛行するほか群れで飛ぶ場合もあるようです。
「ギンヤンマ」の成虫は頭と胸の部分が淡い緑色で、さらに腹の部分は性別によって異なり、オスが明るい青色、メスは薄い褐色に染まっており、体長は7cm程度とされています。
幼虫に関しては淡いゴールド色で、4cm程度まで大きくなります。
成虫は平地の池や田んぼ、沼地を好み、日中にそれらのエリアの上空を飛んで回る習性があります。
縄張り意識もあるため、他のオスが出現すると縄張りをかけて争います。
餌については、主に蚊やハエといった小さめの昆虫を食します。
時速70km~100kmと走行速度が大幅に速いのも特徴的で、群れではなく単独行動を好む傾向があります。
まとめ
「オニヤンマ」と「ギンヤンマ」は一見同じようなトンボに見えますが、よく調べると外見や習性などに違いがあることが分かります。
双方の違いを知ることで、昆虫に関する知識がより深まるでしょう。
ぜひ参考にして、トンボを見分ける際のヒントとしてください。