この記事では、「省略」と「割愛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「省略」とは?
「省略」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「省略」は「しょうりゃく」と読みます。
「省略」は「簡単にするために、一部を取り除くこと」という意味があります。
例えば、パソコンについて説明をするとき、難しい内容を取り除き、簡単にして伝える時、「パソコンの難しい説明を省略する」などと言います。
また、伝統的な儀式がある時、一から十まできちんとすると、とても時間がかかってしまうことがあります。
このような場合、大切な部分以外を取り除き、誰でもできるよう簡単にするかもしれません。
このとき「儀式を省略して行う」などと言います。
さらに、小説を読んだ時、その内容を友達に伝えたくなるかもしれません。
このような時、全部の内容を伝えると時間が長くなるため、一部を取り除いて話をするでしょう。
この場合、「小説の内容を、省略しながら、友達に伝える」などという文章にすることができます。
「割愛」とは?
「割愛」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「割愛」は「かつあい」と読みます。
「割愛」は「惜しいと思うものを、思い切って捨てたり、手放すこと」という意味があります。
例えば、ラジオ番組にたくさんのメールが寄せられて、どれも内容が良く伝えたいと思う場合でも、時間が限られていて、すべてを紹介することはできないかもしれません。
この場合、「時間の都合で、メールの一部を割愛して紹介します」などと言います。
また、小説家が、たくさんのエピソードを盛り込みたいと思い用意したものの、紙面の都合上、すべてを盛り込むことができないかもしれません。
良い内容なので盛り込みたいものの、泣く泣く内容を削る場合、「紙面の都合で、エピソードを割愛する」などと言います。
「割愛」を「不必要なものを切り捨てる」と間違った意味で使う人が増えていますが、本来は、このような意味があることを覚えておきましょう。
「省略」と「割愛」の違い
「省略」と「割愛」の違いを、分かりやすく解説します。
「省略」は「簡単にするために、一部を取り除くこと」という意味があります。
一方の「割愛」は「惜しいと思うものを、思い切って捨てたり、手放すこと」という意味があります。
どちらも、一部を取り除くという意味がありますが、「割愛」には、「惜しいと思いながら」という意味が含まれています。
そのため、「惜しいのですが、残念ながら取り除きます」というニュアンスを含めたい場面で、「割愛」という言葉を使ってみましょう。
例えば、上司の意見を省いて、書類を作るときなどは、「省略」ではなく「割愛」を使うようにしましょう。
まとめ
「省略」と「割愛」の違いについて見てきました。
同じような意味がありますが、「割愛」には「惜しい。
残念」という意味が含まれていました。
意味の違いを知り、使い分けていきましょう。