この記事では、「防火管理者」と「防災管理者」の違いを分かりやすく説明していきます。
防災にまつわる資格を、正しくマスターしていきましょう。
「防火管理者」とは?
防火管理者とは、火災にまつわる専門知識をみにつけた責任者のこと。
国家資格のひとつになります。
防火管理者には、項と乙の種類があります。
建物の収容人数や延べ面積によって分かれていて、より広くて大きな建物をあつかえるのが甲種の防火管理者になります。
どちらも決められた講習会に参加することが必要です。
講習会の目安が、甲種でおよそ2日間。
乙種で1日間程度になります。
最後の講習を終えてから、5年以内に再講習を受けることも義務づけられています。
再講習を受けないと、資格がはく奪されてしまうので気を付けておきましょう。
防火管理者が役立つ職種には、警備員、マンションの管理業務スタッフ、ホテルのマネージャーなどがあります。
持っていると就職活動や昇級で有利になることもあるので、注目されている資格です。
「防災管理者」とは?
防災管理者とは、地震や火災など、防災にまつわる知識をもっている責任者のこと。
東京消防庁などがおこなっている、防災に関する資格をさしています。
防災管理者になるためには、講習を受ける必要があります。
防災にまつわる講習が、約1日間。
防火と防災にまつわる講習が、約2日間あります。
この講習がすむと、防災管理者の資格をもつことができます。
防災法では大きな地下街や11階建ての大型の建物などで、防災管理者をおくことを義務づけています。
ビルの施工管理をおこなう会社や、保守点検を担う企業などで防災管理者の資格が役立つこともあります。
転職を考えている方にとっても、魅力的な資格です。
「防火管理者」と「防災管理者」の違い
どちらも「管理者」が付いていて、紛らわしいです。
「防火管理者」と「防災管理者」の違いを、分かりやすく解説します。
・防火は「火災」防災は「火災と地震」
「防火管理者」と「防災管理者」はとてもよく似ていますが、それぞれ異なる資格です。
それぞれ1日から2日程度の講習会を受けて、認定される必要があります。
また勉強する内容は「防火管理者」はおもに火災が中心。
一方で「防災管理者」は火災と地震になります。
消防法では防災管理者と、防火管理者をそろえるように示しています。
そのため同じ責任者をおいて、防火や防災に備えている企業も多いです。
まとめ
「防火管理者」と「防災管理者」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも防火と防災にまつわる責任者をあらわしています。
防火管理者には甲種と乙種の区分があります。
おもに火災を防止するための知識を学ぶのが「防火管理者」です。
そして「防災管理者」は地震と火災を防ぐための見識を身に付けます。
いずれも転職や就職で役立つ、ねらい目の資格です。
昇級にも有利に働くので、前向きに検討しておくといいです。