この記事では、「維持」と「堅持」の違いを分かりやすく説明していきます。
「維持」とは?
維持とは、いじという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば明らかな事ですが、繋ぎ止めるとかつなといった意味の維の漢字に、保つとか手にもつといった意味がある持の漢字を組み合わせる事で成立した言葉となっています。
だからこそ維持は、物事の状態をそのまま保ち続ける事を意味するのです。
「維持」の使い方
維持は、状態や状況等を変える事なく保ち続けるといった意味を表す際に使われる言葉となっています。
例えば、成績を維持する、という表現であれば既に良い成績を取っているので、その成績を保つといった意味を表す事が可能です。
他にも、体型を維持する、という使い方をすれば太ったり痩せたりせずに現在の体型を継続するという意味となります。
この様に維持は日常的に使用される事が珍しくないので、多くの人にとってそれなりに馴染みがある言葉です。
「堅持」とは?
堅持は、けんじという読み方をする言葉となっています。
文字で表記されたこの言葉を目にすれば理解可能ですが、しっかりしているや引き締まってかたいといった意味がある堅の文字に、もつとかもち続けるといった意味を有する持の文字を加える事で誕生した言葉です。
そのため堅持は、自分の考えや態度を頑なに守って譲らない事を表します。
「堅持」の使い方
堅持は、自分が持つ考えや態度を守り通して変えようとしない事を意味する言葉として使用されるのです。
特に自分の意見を主張した時に、他人の意見は聞き入れずに頑固に自分の主張を押し通そうとする時に、この言葉が使われる事が少なくありません。
基本的に本人は自分の考えや主張が正しいという確信を持っており、その自信のあらわれとしてこういった態度を取る場合が多いです。
「維持」と「堅持」の違い
維持と堅持の文字を見比べてみると、即座に最初の文字が維と堅という明確な違いを見出す事が出来ます。
ですが2文字目は同じ持の漢字が使用されており、どちらも変えない事に関連した意味を持つのでややこしい部分があるのです。
ただし維持は、物事の状態を変えずに保ち続けようとする事を表す言葉となっています。
一方の堅持は、自分の考えや態度等を変えずに守り続けようとする事を示す言葉です。
「維持」の例文
・『彼はこの森の豊かな自然を維持するための活動に参加しています』
・『健康を維持するために、最近ジョギングを始めました』
「堅持」の例文
・『彼女は会議で反対意見をものともせず、最後まで自分の意見を堅持し続けたのです』
まとめ
2つの言葉は2文字目に同じ持の漢字が使用されている事でも分かる様に、どちらも保ち続けるという似たニュアンスの意味を持っています。
ですが最初に維と堅という明らかな文字の違いがあるため、表す意味合いにも違いが生じているのです。
まず維持は、物事の状況や状態を保ち続けるといった意味となります。
対する堅持は、自らの意見や主張を頑なに保持し続けるといった意味を示す際に用いられるのです。