この記事では、「陳腐」と「チープ」の違いを分かりやすく説明していきます。
紛らわしい言葉の差を、しっかり学んでいきましょう。
「陳腐」とは?
陳腐(ちんぷ)とは、面白みのないもの。
目新しくなくて、つまらないことです。
見飽きた企画や、気に入らない物に使います。
「陳腐」は「陳」と「腐」という漢字を組み合わせて、作られた熟語です。
陳には「ならべる」という訳があります。
そして「腐」には、役に立たないもの、時代遅れなものという意味が込められています。
つまり「陳腐」とは、流行遅れのものを並べること。
今のトレンドに合っていない、野暮ったいアイデアを押しつけることです。
陳腐は時代錯誤しているもの、古臭いものに使います。
そのため「陳腐なアイデア」というと、今風ではないありふれた企画という意味になります。
「陳腐な言葉」というと、ありふれたセリフです。
それほど良い語句ではないので、注意して使っていきましょう。
「チープ」とは?
チープとは、格安なこと。
バーゲン価格で売っているような、庶民的なものです。
「チープ」は英語の「cheap」からやって来た言葉です。
英語のチープには、格安・薄っぺらい・安価という意味があります。
手に入れやすいお手頃価格なもの、セール価格で売っていそうなものが「チープ」です。
日本語のチープには値段の安さに比べて「親しみやすいもの・庶民的なもの」もチープと呼んでいます。
たとえば「チープな古着を発見した」というと、お手頃プライスの洋服を見つけたこと。
「チープなリングを買った」というと、おもちゃのような可愛らしいジュエリーを購入したことです。
気取っていないもの、手作り感のあるものがチープです。
「陳腐」と「チープ」の違い
どちらも発音はよく似ています。
「陳腐」と「チープ」の違いを、分かりやすく解説します。
・悪いものは「陳腐」良いものは「チープ」 どちらも「ちんぷ」そして「チープ」と発音するので、見分けをつけるのが難しいです。
陳腐はありふれていて、面白みに欠けるもの。
古めかしくて、何かの物まねのように感じられるものです。
そのため否定的なニュアンスで使われます。
チープは「安っぽい」というマイナスの意味合いもありますが、一方で「大衆的で気取っていない」というプラスの意味もあります。
手作りっぽいもの、ハンドメイドの温もりが感じられるものがチープです。
そのためネガティブな雰囲気で使うときは陳腐。
ポジティブに使いたい場合はチープを選びます。
悪口は「陳腐」。
褒め言葉にも応用できるのが「チープ」です。
まとめ
「陳腐」と「チープ」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも発音がよく似ている言葉です。
陳腐とは、新鮮味に欠けた面白みのないもの。
何かのコピーに思えるものです。
そしてチープは安いもの、庶民的なもの、手作りっぽいものという訳があります。
それぞれの語句の雰囲気をつかんで、会話に役立てていきましょう。