「追い込む」と「追い詰める」には、どのような状況の違いがあるのか。
この記事では、「追い込む」と「追い詰める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「追い込む」とは?
「追い込む」には、いくつかの意味があります。
広いところにいるものを追い立て一定の場所に入れる意味や相手を苦しい立場に立たせること。
最後の最後に全力を出して頑張ること。
競技などで先行するものに迫ること、といった意味が「追い込む」にはあります。
このように人に対してだけではなく、様々なものに対し用いられる言葉が「追い込む」です。
このような意味から「追い込む」は、「逃げ道を無くす」、「袋のネズミにする」、「王手をかける」、「包囲する」などと言い換えることができます。
「追い込む」の使い方
「追い込む」は、それぞれの意味に応じた使い方があります。
「檻の中に追い込む」や「窮地に追い込む」、「直前に一気に追い込む」などとなります。
「追い詰める」とは?
「追い詰める」は、相手を逃げ場のないところまで追い込むといった意味を持ちます。
ギリギリのところまで追求するといった意味もあり、「追い詰める」といった状況は、全く逃げ道がない状況を意味するものとなります。
精神的にも肉体的にも用いられる言葉です。
「追い詰める」の使い方
「追い詰める」の場合、「精神的に追い詰める」や「犯人を追い詰める」、「政府を追い詰める」などといった形で用いられます。
「追い込む」と「追い詰める」の違い
ほぼ同じ意味の「追い込む」と「追い詰める」ですが、「追い込む」に比べ、「追い詰める」の方が、より強い印象があります。
「追い込む」に比べ、「追い詰める」の方がより厳しい状況を意味しているものとなります。
このように、状況の程度の違いが大きな違いとなる「追い込む」と「追い詰める」です。
また、「追い詰める」に比べ、「追い込む」の方が、様々な状況で用いられる言葉といった意味もあります。
「追い込む」の例文
・『草原に放っておいた牛を柵の中に追い込むのが私の仕事です』
・『不正を行っていた社員の証拠をつかみ、退職に追い込みました』
・『私は魚を網の中に追い込む方法で漁を行っています』
・『今回のプレゼンは、最終的に同僚に追い込まれた結果となってしまいました』
「追い詰める」の例文
・『上司に精神的に追い詰められた夫は、うつ病を発症し会社を辞めることになりました』
・『彼女を家から出ることができないほどに追い詰めたのは、彼女の元夫です』
・『最後、自分をどこまで追い詰めることができるかが勝負の分かれ目です』
・『あなたは、他人を窮地に追い詰めて楽しいですか』
まとめ
同じ窮地に追いやる状況を意味する言葉でも、その度合いに違いがある「追い込む」と「追い詰める」。
また、「追い詰める」の方が精神的な場合に用いられることが多いといった違いもあり、度合いだけではなく、状況に応じた使い分けが求められる言葉となります。