「初社」と「初詣」の違いとは?分かりやすく解釈

「初社」と「初詣」の違い専門用語・業界用語

クリスマスが終わってお正月になると、人々大挙して神社やお寺にお参りをします。

日本には様々な宗教がありますが、これはそれとは別の次元で行われている年中行事といっても良いでしょう。

年初にお参りに行くことを一般的には「初詣」と言いますが、「初社」と言う場合もあります。

この記事では、「初社」「初詣」の違いを分かりやすく説明していきます。

「初社」とは?

「初社」とは?

「初社」とは、「はつやしろ」と読みますが、元々は「元旦の朝に地元の氏神様にその年初めてのお参りをする」という意味の言葉です。

「社」という文字が「神社」あるいは「氏神」を表すので、本来は「神社」にお参りすることを言う言葉ですが、現代では拡大解釈されて、次に説明する「初詣」とほぼ同じ意味でも使用されます。

しかし、「初詣」で事足りるのが現実なので、圧倒的に目にすることが少なくなっている言葉だと言えます。

「初詣」とは?

「初詣」とは?

「初詣」とは、文字通り「その年の初めてのお詣り」と言う意味ですが、現在では「正月の三が日や松の内(1月7日あるいは1月15日)の間に神社やお寺にお参りに行くこと」を表す言葉になっています。

本来は、大晦日にお籠りをした後に、前述の「初社」のように元旦に氏神様にお参りに行くことを言った言葉なのです。

一般的には、着物などの特別な装いで、近所というよりは有名な神社などに行くことが多くなっています。

「初社」と「初詣」の違い

「初社」と「初詣」の違い

「初社」「初詣」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つは年明けに神社やお寺にお参りに行くことを表す言葉です。

現在は、「初詣」と呼ぶのが一般的で、「初社」はほとんど使用されなくなっています。

意味としてはほぼ同じといっても良いのですが、「初社」の方には元々の意味である「元旦に地元の氏神様にお参りをする」というニュアンスが強く残っていると言えます。

それに対して「初詣」はもっと一般的な名称なので時期も三が日や松の内で、行く場所もどこの神社や仏閣でも良いという違いがあります。

「初社」の例文

「初社」の例文

「初社」の例文は以下のようになります。

・『来年は初社として地元の氏神に参ることにしました』
・『初社は元旦の朝にお参りにゆくことを言います』

「初詣」の例文

「初詣」の例文

「初詣」の例文は以下のようになります。

・『初詣の人手が毎年一番多いのは東京の明治神宮です』
・『初詣は前の年に守っていただいたお礼と、新しい年も無事に過ごせるようにお願いするという意味があります』

まとめ

まとめ

この記事では、「初社」「初詣」の違いを、解説してきました。

宗教が生活の基本になっている人たちにとっては、行事は宗教に基づいて行われます。

また、他のアジアの国は旧暦で年が変わるのが普通なので、おそらく日本のように1月1日に揃ってお参りに行くことはありません。

つまり、12月31日に年越しそばを食べて、紅白を見て、「初詣」に行くのは日本独特の風物であり、考え方は変わってもおそらく何らかの形で残ってゆくものでしょう。