同じような意味で使われることが多い「若手」と「新人」ですが、どのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「若手」と「新人」の違いについて解説します。
「若手」とは?
「若手」とは、「集団の中で年若いほうの人」を指す言葉です。
「若手」が意味するのは「年齢の若さ」です。
集団の構成員を年齢で分けたときに若い方に分類される人達が「若手」と呼ばれます。
一般的には集団における相対的な年齢を表す言葉なので平均年齢が高いほど「若手」の年齢も高く、低いほど年齢が低くなります。
平均年齢が30歳以下のスポーツチームなら20代前半が「若手」に当たりますが、平均年齢が70歳を超えるような敬老クラブなら60歳でも「若手」です。
年若いことを意味する言葉なので実力や経験は関係ありません。
若くても十分な実力を持つものもいればさらに若い頃から取り組んでいて豊富な経験を持つものもいます。
「若手」でありながらベテランだったり経験豊富だったりすることは矛盾せず両立します。
「若手」の使い方
・『近頃のプロ野球は若手の活躍が目立つ』
・『若手が台頭してきたことによりレギュラー争いが加熱してきた』
・『今度のイベントは若手に仕切らせて経験を積ませようと思う』
・『いつまでも若手だからと甘えていては成長の妨げになる』
「新人」とは?
「新人」とは、「新しく加入した人」を意味する言葉です。
「新人」が意味するのは「過去に経験がないこと」です。
「これまでに参加歴や加入歴がない人が新しく集団や組織に加入すること」を指す「新人」表現で一般的には組織に新しく加入したり参加したりすることを指します。
他にも「これまで世間に認知されていなかったものが初めて名を知られるようになること」という意味合いでも使われます。
映画賞の新人賞などは俳優歴の長さではなく「世間に知られるようなってからの期間の短さ」を基準に先行されています。
「新人」は「集団や組織に加入した時期の新しさ」を意味する言葉なので同業他社の勤務歴などよく似た経験を持っていても基本的には「新人」として扱うのが通例です。
豊富な経験を持っていても会社を移るたびに「新人」扱いされるのは珍しいことではありません。
そういった場合は経験豊富な「新人」になります。
「新人」の使い方
・『今年採用した新人が職場に配属される』
・『だれでもできる簡単な作業なので新人に仕事を任せる』
・『優秀な新人を求めているのはどこの職場でも同じだ』
・『大抜擢された新人が期待に応えて大活躍をみせる』
「若手」と「新人」の違い
「若手」と「新人」の違いは「年齢」です。
「若手」は年の若いものを意味する言葉で、集団の中で相対的に年齢が低い人を指します。
「新人」は年齢にかかわらず新しさを意味する言葉です。
年配の人であっても新しく集団に加入したら「新人」と呼ばれます。
一般的には歳の若い人を新しく採用することが多いため混同されがちですが「若手」は年齢、「新人」は新しさという明確な基準によって区別されています。
まとめ
同じ意味だと勘違いされることも多い「若手」と「新人」ですが本来の意味は全く異なります。
言葉の持つ意味を正しく理解して間違えないようにしてください。