数学の基本的な法則としてピタゴラスの定理があります。
直角三角形の斜辺の長さの2乗は他の2辺の長さの2乗を加えたものになると言うものです。
このように数学の基本には三角形がよく出てきますが、「重心」と「内心」と言う考え方があります。
それらはどう言う意味でしょうか。
また、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、三角形の「内心」と「重心」の違いを分かりやすく説明していきます。
「内心」とは?
三角形の「内心」とは、「その三角形内側で全ての辺に接する円の中心の点」です。
見つけ方としては、まず3つの角の角度を半分に分ける線(この線のことを2等分線と言います)を3つ引き、この3本の線が交わったところが「内心」になります。
この点は最初に述べた円の中心の点になることがわかっています。
英語では「inner center」です。
ちなみに3つの頂点全てに接する円の中心のことを「外心」「circumcenter」と言います。
「重心」とは?
三角形の「重心」とは、「その三角形を吊り下げた時にバランスが取れるような点」です。
見つけ方としては、まず3つの頂点それぞれと反対側の辺の真ん中の点を結んだ線(これを「中線」と言います)を3つ引き、この3つの線が交わったところが「重心」です。
したがって、ここに紐をつけて吊り下げるとバランスが取れます。
英語では「center of gravity」と言います。
「内心」と「重心」の違い
三角形の「内心」と「重心」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは三角形の「中心」を表す点であることは同じですが、見つける方法が違います。
どちらの点も3つの線が交わるところになるのですが、その線は「内心」ではそれぞれの角の角度を半分に分けることができる線であり、「重心」では、その線はそれぞれの辺を2等分する点と逆側の角を結んだ線になります。
これを言い換えると「3つの角の二等分線が交わったところ」が「内心」であり、「3つの辺の中線が交わったところ」が「重心」です。
したがって、正三角形であればこの2つの点は一致します。
「内心」の例文
「内心」の例文は以下のようになります。
・『三角形の3つの2等分線は内心で交わります』
・『内心とは内接円の中心になります』
「重心」の例文
「重心」の例文は以下のようになります。
・『四角形の重心は構成する三角形の重心から導き出すことができます』
・『重心とは物理的に釣り合いが取れるような点のことです』
まとめ
この記事では、三角形の「内心」と「重心」の違いを、解説してきました。
三角形に関してわかりやすいとも言えますが、実は全ての図形の基本が三角形なので当然です。
例えば四角形の重心は四角形を2つの三角形に分けてその重心同士を結んだ線を一本引き、四角形をさらに別の三角形2つに分け、同じように2つの重心を結ぶ線を描きます。
最初の線と新しい線が交差したところが四角形の重心になります。