素人ではわかりにくい「舞妓」と「芸妓」。
この記事では、「舞妓」と「芸妓」の違いを分かりやすく説明していきます。
「舞妓」とは?
「舞妓」は、簡単に言えば見習いのことを指します。
将来、「芸妓」になるために、日々、芸事などの修行を行っている女の子を指す言葉です。
年齢は主に15歳から20歳ぐらいで、中学や高校を卒業し、そのまま、「舞妓」の修行に入るといった流れとなります。
修行中という身分であるため、「舞妓」の間は収入を得ることはできません。
基本、「置屋」と呼ばれる場所に住み込み、そこで、衣食住を共にしながら日本舞踊や三味線といった「芸妓」になるために必要な技能を身に付けます。
「舞妓」の場合、修行中ではあるものの、お客様のお相手を行います。
「芸妓」と一緒にお座敷に呼ばれ、そこで、身に着けた芸事をお披露目します。
「舞妓」の場合、かつらは使用せず、自分自身の髪で日本髪を結います。
また、四季折々の花かんざしをつけています。
着物は振袖で、非常に華やかです。
帯も垂れ下がったように結び、人目で「舞妓」だとわかる着付け方となります。
「芸妓」とは?
「芸妓」は、お座敷に立つプロです。
お客様に芸事を披露することで生計を立てるものとなり、もちろん、収入を得ることができます。
お座敷では、日本舞踊や三味線などをお客様に披露したり、お酌したりなどしています。
「芸妓」の場合、髪はかつらを使用し、目立つようなかんざしなどは使用しません。
また、着物も非常にシックで、黒や無地が基本です。
帯もお太鼓で派手に結ぶこともありません。
「舞妓」と「芸妓」の違い
「舞妓」は、修行中の身。
「芸妓」は、芸事のプロと言った違いがあります。
20歳までに「舞妓」は終了し、その後、「芸妓」に進むか、選ぶものとなります。
そのため、「舞妓」は、20歳までといった年齢制限が設けられ、「芸妓」には、そのような年齢制限はありません。
収入面において、「舞妓」は0円ということになり、あくまでも、修行中で職業に就いたとは言い切れない状態です。
それに対し、「芸妓」は立派な職業で独立し生活できるだけの収入を得ることができます。
見た目においても、大きな違いがあり、「舞妓」が地毛に対し、「芸妓」はかつらを使用しています。
また、着物も「舞妓」は色鮮やかな振袖を着用し、「芸妓」は黒や無地といった地味な着物を着用しています。
帯の結び方も特徴的で、「舞妓」は、一般的な振袖の帯とは異なり、垂れだがった帯の形が印象的です。
まとめ
「舞妓」と「芸妓」の違いは以上です。
簡単に言えば、「舞妓」は、「芸妓」になるための修行中を指し、「舞妓」の期間中に、様々な芸事を置屋で学ぶこととなります。
そのため、「芸妓」の誰もが通ってきた道が「舞妓」なのです。
見た目にも違いがあるため、その見た目を把握しておくことで、その人が「舞妓」なのか、「芸妓」なのか、判断することも可能です。