空模様を指す言葉として「雨天」と「荒天」がありますが、具体的にはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「雨天」と「荒天」の違いについて解説します。
「雨天」とは?
「雨天」とは、「雨が降る天気」を意味する言葉です。
天気の様子を表す言葉には「天」という文字が使われます。
晴れている日は「晴天」くもりの日は「曇天」などと表すのと同じように「雨天」とは文字通り「雨の天気」を意味します。
雨とひとくちにいってもポツポツとわずかしかふらないこともあればバケツをひっくり返した土砂降りまでさまざまです。
「雨天」という表現は「雨が一滴でも降っている天気」を指す言葉なので雨の強さがどのような場合でも使えます。
一般的には「雨天順延」「雨天中止」など「集まりや催しの実施が困難になるくらいの雨」という意味合いで使われています。
この場合は実施に影響がない程度の弱い雨は「雨天」に含まないこともありますが、基本的には程度にかかわらず少しでも雨が降れば「雨天」です。
「空から水滴が落下している天気」が「雨天」なので過去に降った雨の影響が残っている状態は含みません。
雨が降っているせいで体育祭が中止になる場合は「雨天中止」ですが、昨日降った雨の影響によるでグラウンドのぬかるみが原因で体育祭が中止になる場合は「雨天中止」ではありません。
「雨天」が表すのは空模様のみです。
「雨天」の使い方
・『体育祭が雨天中止になった』
・『楽しみにしていた花火大会だが雨天により順延が決まった』
・『台風の影響で雨天が懸念されたが、結局雨が振ることはなかった』
・『この馬は重馬場に強いので雨天の予報が出ている明日のレースの本命にしよう』
「荒天」とは?
「荒天」とは、「大雨や大風など荒れている天気」を意味する言葉です。
生活に影響が出るような通常ではなく荒れている天気を指す言葉が「荒天」です。
大雨や大風、雷やひょうなど被害が懸念される尋常ではない天気に対して使われます。
具体的な基準はありませんが一般的には警報が発令されるレベルの悪天候を指し、特に風が強く吹いている様子を表します。
波が荒く船で漁に出るのが困難だったり強風で自動車が横滑りしたりなど、天気の影響で事故が起きる可能性が高いときに使われる言葉です。
「荒天」の使い方
・『荒天の影響で波が高く漁に出られない日が続いている』
・『荒天の影響で離陸見合わせが続出し空港は順番待ちの飛行機でいっぱいだ』
・『渡り鳥は荒天を苦にすることなく黙々と飛び続ける』
・『晴れていたのにいきなり荒天に変わるのが山の恐ろしいところだ』
「雨天」と「荒天」の違い
「雨天」と「荒天」の違いは「危険度」です。
「雨天」は雨が降っている天気を指す言葉で小雨から土砂降りまで雨の程度にかかわらず全てに使えます。
危険を伴うような雨もありますが特に危険のない一般的な雨の日も含みます。
「荒天」は危険を伴うような荒れた天気を指す言葉です。
見の危険を感じるような激しい気象状況に対してのみ使われる表現なので少々強い風や多い雨程度では用いられません。
ただ雨が降っているのが「雨天」、浸水被害や洪水につながるひどい雨や大風など荒れた天気が「荒天」という危険度に大きな違いがあります。
まとめ
「雨天」と「荒天」は安全に関わる表現なので意味を知っておかないと渓谷を理解できず危険な目に遭う可能性があります。
異常気象が珍しくなくなっている今だからこそきちんと意味を理解しておきましょう。