この記事では、「応急」と「緊急」の違いを分かりやすく説明していきます。
「応急」とは?
すぐに処理しなければならないので、とりあえず仮にその用に充てることです。
後で本格的な処置をするつもりだけれど、今はそれに必要なものがないなどの理由で、別のものを使用したり、つなぎの措置をしたりすることを意味します。
出血をしたときのことで説明をします。
出血をしたときにまずやらなければならないのは止血です。
感染を防ぐために傷口を洗い、ガーゼを当てて止血をします。
出血がひどい場合には、この後に病院に行きます。
そこで本格的な処置がされます。
傷口を洗う、ガーゼで止血をするなどは、本格的な処置をするまでのつなぎの行為です。
今度は雨漏りのことで説明をします。
屋根に壊れたところがあるのか、天井から水がぽたぽたと落ちてきます。
屋根にのぼって壊れた箇所を修理する必要がありますが、すぐにはそれはできません。
そのため、雨漏りする部分の下にバケツを置いて対処をしました。
こういった、本格的な処置をするつもりはあるけれど、今はそれができないので、つなぎとして行う行為をこの言葉は意味しています。
「応急」の使い方
すぐに処置しなければならないけれど、本格的な処置はできないので、とりあえず仮にその用に充てることを指して使用します。
本格的なしっかりした処置には使用しない言葉です。
「緊急」とは?
非常に大切な軽々しく扱えず、すぐにその場で対応しなければならないことです。
脳出血は命にかかわることもある病気で、軽々しく扱うことはできません。
すり傷程度なら放っておくことがあるでしょうが、脳出血は放っておくことなどできないのです。
血腫が大きいと命を失う危険性があるため、血腫をすぐにでも取り除かなければなりません。
命のかかわる重大なことで、すぐにその場で対応しなければならないことです。
このときに行う手術を「緊急手術」といいます。
「緊急」の使い方
非常に大切な軽々しく扱えないことで、すぐにその場で対応しなければならない事柄を指して使用をします。
今すぐでなくて後でやってもいいこと、重大ではないことには使用しません。
「応急」と「緊急」の違い
「応急」とは、その場限りで間に合わせることです。
本格的な処置ではない事柄を指します。
「緊急」は重大ですぐにでも対応をしなければならないことです。
間に合わせで何かをすることではありません。
行為を表す言葉ではないです。
「応急」の例文
・『応急の手当てをする』
・『応急処置を施す』
・『応急で用意をする』
・『応急の修理をしておく』
「緊急」の例文
・『緊急の連絡がきた』
・『緊急の会議を開く』
・『緊急の事態』
・『緊急搬送をする』
まとめ
一方は本格的な処理をするつもりだけれど、それが今はできないので間に合わせること、もう一方は重大ですぐに対応しなければならないことを意味しています。