この記事では、「加害者」【かがいしゃ】と「容疑者」【ようぎしゃ】の違いを分かりやすく説明していきます。
「加害者」とは?
「加害者」【かがいしゃ】とは、人に危害を与えた者を指す言葉であり、傷つけたり、殺してしまうなどの行為すると人を指します。
街ですれ違った人を殴って怪我させてしまったり、暴言を吐いて相手を自殺に追い込んでしまった側を「加害者」と言う場合もあります。
飲酒運転で人に大怪我させたり、余所見していて轢き殺してしまった場合も「加害者」になってしまいます。
このように、自分の言葉や行動によって人に害を与えてしまった側を「加害者」と呼ぶわけです。
他にも肌の色で差別したり、植民地支配して現地の人を奴隷のように扱うなど人権問題したときにも使われています。
特定の人だけではなく、一般人であってもいつ「加害者」になるか分かりません。
人とのちょっとしたすれ違いで刺してしまったり、いじめてしまうかも分かりませんし、安全運転していても車やバイクで事故を起こし、歩行者をはねてしまうこともあるのです。
「容疑者」とは?
「容疑者」【ようぎしゃ】とは、犯罪を犯したかもしれないので捜査機関に調査されている人のことを指します。
事件に関わったのではないかと調査している段階であり、起訴される前に怪しい人物を「容疑者」と呼ぶわけです。
一見、犯罪者ではないかと思われますが、この段階では裁判で被害者か被告人であるかも確定されていないため「犯罪者」ではありません。
そのため、犯罪に関わったのではないかと捜査機関が証拠はないか調べている疑わしい人物でありますので法律上では無罪となります。
事件について詳細をいち早く流すニュース番組では疑わしい人物を「容疑者」と呼ぶことが多く、法的には無罪になる傾向が強い者をこのように呼んでいます。
この段階では勾留か逮捕かはまだ決まっていませんし、身体的に拘束されているかは公開されていません。
しかし、社会的には犯罪を犯した者として見られてしまうため失職したり、家族離散という道を辿る例が増えています。
「加害者」と「容疑者」の違い
「加害者」と「容疑者」の違いを、分かりやすく解説します。
人に害を与えた者を「加害者」と呼び、「容疑者」は事件に関わったのではないかと思われる怪しい人物という違いがあります。
言動や言動で相手に危害を与えてしまった人を「加害者」と呼び、「容疑者」は事件に関与したのではないかと疑わしい人を捜査している段階のとき「容疑者」と呼びます。
「加害者」の例文
・『学校だけではなく、大人が職場でいじめて加害者になってしまうケースがある』
・『仕事ができない部下に行き過ぎたハラスメントする上司は加害者になるので注意が必要だ』
職場で気に食わない社員に対して意地悪な行為した時や、暴力ふるった者、上司だからと行き過ぎた叱責や教育はハラスメントになり、加害者になってしまう場合がありますので注意しましょう。
「容疑者」の例文
・『1980年代から実名での呼び捨てではなく、容疑者と呼ぶようになった』
・『痴漢の誤認逮捕によって容疑者にされてしまう人は後を絶たない』
数ある報道の中でも電車内での痴漢で疑われる人が「容疑者」と呼ばれてしまい、確かな証拠がないだけに実際のところ本当にやったのかさえも定かではなく、誤認逮捕として片付けられてしまうことがあります。
1980年代前までは怪しい人物を実名で呼び捨てにして報道されていましたが、人権上の問題から1980年代半ばからは「容疑者」を付けて流すようになりました。
まとめ
すでに人へ危害を加えた者を「加害者」と呼び、事件に関与したのではないかと疑われている人を「容疑者」と呼ぶ2つの言葉をご紹介しました。
どちらも事件や事故に関わった者と捜査官に疑われている人ですが、気になる人は情報を得て、どのような経緯で「加害者」か「容疑者」になったのか調べてみるといいでしょう。