「財宝」と「宝物」の違いとは?分かりやすく解釈

「財宝」と「宝物」の違い言葉・カタカナ語・言語

いわゆる「お宝」を意味する言葉として「財宝」「宝物」があります。

このふたつは同じ意味だと思われがちですが実はまったく違う別の言葉です。

今回は、「財宝」「宝物」の違いについて解説します。

「財宝」とは?

「財宝」とは?

「財宝」とは、「金銭的価値の高い物品」を意味する言葉です。

「価値が高いもの」を意味する言葉として「宝」があります。

「宝」を指す言葉の中でも「財宝」という場合は「金銭的価値が高く売却すれば大きな財産を築けるようなもの」を表します。

「財宝」「財」には「人にとって効用のあるもの」という意味があります。

具体的には「すべての人がほしいと思う共通的な価値」を表しています。

一般的には経済的な価値のことで「対価としての価値」を意味しており、現代の貨幣経済社会においては「お金」とほぼ同じ意味を表します。

「財宝」と表現されるものは貨幣や紙幣などお金そのもののほか、金銀や宝石などの「換金したときに価値がある物品」を含みます。

その他にも高価な美術品など世間の評価として高く売れるものの総称が「財宝」です。

「財宝」の使い方

・『遺跡の奥で莫大な財宝を発見する』
・『軍の大将が山奥に財宝を隠したという噂が流れる』
・『お城の地下金庫には使い切れないほどの財宝が蓄えられている』
・『財宝を求めて冒険のたびに出る』

「宝物」とは?

「宝物」とは?

「宝物」とは、「希少価値が高い物品」を意味する言葉です。

「他のものには代えがたい希少で珍しい物品を指す言葉」「宝物」です。

「宝」という言葉は「価値が高いもの」を指しますが「宝物」という場合は「代わりになるものがない貴重な価値」を強調しています。

繊細な手工芸や貴重な素材をふんだんに使って作られた工芸品など、そう簡単に同程度の物品を用意出来ないもので人に大切に思われているものを「宝物」と表現します。

「宝物」という言葉は相対的な意味合いで使われることが多く、ある人にとっては他に代えがたい希少価値がある「宝物」であっても他の人は勝ちを認めないということがよくあります。

例えば、子どもにとっては拾い集めたドングリやセミの抜け殻などはとても大切な「宝物」ですが、これらの品は世間的に価値が認められているわけではありません。

周囲の評価からすればただのガラクタですが、子どもにとっては他に代えがたい希少性が認められる大切な「宝物」になります。

「宝物」の使い方

・『大切な宝物を宝箱に収める』
・『野球一筋の彼にとって長年愛用してきたグローブがかけがえのない宝物だ』
・『博物館には国を代表する宝物が展示されている』
・『自慢げに見せてくれた彼の宝物だが、私にとっては真ったく興味のない品物だった』

「財宝」と「宝物」の違い

「財宝」と「宝物」の違い

「財宝」「宝物」の違いは「価値の評価基準」によって区別されます。

「財宝」は経済的な価値が高い品物を指す言葉です。

売りに出せば高値がつくような金銭的な価値の高い品物に対して使われる表現です。

「宝物」は希少価値の高い品物を指します。

数が少なかったり代替物の入手が困難だったりなどそれ自体が珍しく貴重なもののほか、世間的な評価とは無関係にある人にとって尾もい入れのある大切な品物を指す表現としても使われます。

まとめ

まとめ

「財宝」「宝物」は同じ意味で使われることも多いですが、本来は別々の意味で使うべき異なる表現です。

どちらも日常で使うことがそれなりにある言葉なので正確な意味を覚えておきましょう。