「所存」と「次第」の違いとは?分かりやすく解釈

「所存」と「次第」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「所存」「次第」の違いを分かりやすく説明していきます。

「所存」とは?

「所存」とは?

「所存」とは「しょぞん」と読みます。

意味は、自分の心に思っていること、考え、意見ということになります。

この言葉は現在の日常会話において使われることは少ない印象です。

特に親しい人同士で使うことはほとんどないと言えるのではないでしょうか。

基本的に改まった場合、もしくは書簡文などで使う言葉と覚えておきましょう。

また、自分が思っていることとは違う、意外であるという時は「所存の外(ほか)」と使いますが、「遺憾である」という意味合いを含んでいますので、場合によっては嫌味っぽい、慇懃無礼という印象を与えてしまうこともあります。

使う相手、場面など気をつけてください。

「次第」とは?

「次第」とは?

「次第」とは「しだい」と読みます。

「次第」は複数の意味がある言葉ですが、順序、現在に至るまでの道筋、事情、いきさつという意味があります。

何かを説明する時、最後に「…という次第でございます」と言えば、「…という事情です」「…という流れです」と同じ意味合いになるわけです。

また名詞に「次第」をつけますと、その人の意向、物事の事情によるという意味になります。

「すべては君次第だ」「この世は金次第で何とでもなる」などとよく使われます。

「次第」は名詞としての意味なのか、接尾語としての意味なのか、前後にある言葉で判断して使うようにしてください。

「所存」と「次第」の違い

「所存」と「次第」の違い

「所存」「次第」の違いを、分かりやすく解説します。

この二つの言葉は、人に何かを説明する時によく使われるという共通点があります。

しかし、意味合いが違いますので混同しないように気をつけてください。

「所存」とは、自分が心に思っていること、考えていること、意見を言う時に使います。

「今後も〇〇いたす所存でございます」と、ビジネスシーンなどで使われる機会も多いでしょう。

逆に相手の意見を聞きたいという時には「御所存をお伺いしたい」と使います。

いずれにしましても、親しい人同士であればこのような堅苦しい言い方はしませんので、改まった場合、もしくは書簡文で使うと覚えておけばいいでしょう。

一方の「次第」とは順序、道筋、事情、いきさつという意味合いで使います。

「事の次第を話す」「…と、このような次第でございまして…」という使い方をします。

また、別の意味合いとして、名詞、動詞につけて使うこともできます。

「あなた次第」「成り行き次第」「手あたり次第に電話する」といった形で使う場合は意向、事情による、動作が行われるままにという意などを表します。

簡単にまとめますと「所存は、思い、考え、意見という意味で改まった場、書簡文で使う」「次第は道筋、事情、いきさつ」ということになります。

まとめ

まとめ

「所存」「次第」の違いが理解できたでしょうか。

この言葉はどちらも、少々改まった場で使います。

親しい人とくだけた会話をする時に使いますと逆におどけている、ふざけているような印象にもなります。

使う相手、場面を選んで使うようにしてください。