この記事では、「放置」と「放棄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「放置」とは?
そのままにして何もしないこと、気にもせずに置きっぱなしにすることです。
整理や収拾をせずにそのままにしておくことを意味します。
炊いたご飯のことで説明をします。
炊飯器でご飯を炊きました。
食事の際に炊飯器からご飯をよそって食べたのですが、少しあまりました。
あまったものはラップに包んで冷凍庫に入れておこうと思ったものの、そのままにしてしまいました。
いろいろと何かを行っていて忘れてしまったのです。
こうして、ご飯はずっと炊飯器に入ったままにされました。
これは「炊いたご飯を放置する」といいます。
今度は喉のイガイガ感で説明をします。
喉がイガイガとして違和感があります。
もしかしたら風邪かなと思い、病院に行った方がいいかなとは思うものの、やや受診にためらいがあります。
結局、喉のイガイガはほうっておいて、普段通りに過ごすことになりました。
適切な対処をするとしたら、うがい薬でうがいをする、病院で診てもらうなどがあるでしょう。
しかし、こういったことをせずにそのままにされています。
これは「喉のイガイガ感を放置する」などと表現できます。
「放置」の使い方
何もせずにそのままにしておくこと、気にかけることなく置きっぱなしにすることという意味で使用をします。
物や状態について使うことが多いです。
「放棄」とは?
「放棄」には2つの意味があります。
ひとつは、投げ捨てて気にかけないことです。
特に権利や責任などについていいます。
ある人は家事を任されていました。
この人が掃除、洗濯、食事作りなどを任されています。
しかし、毎日毎日掃除や食事作りをすることが嫌になってしまったので、それらをやることをやめてしまいました。
これは「家事を放棄する」といいます。
もう一つの意味は、自分の権利や資格を捨てて実際に使うことをしないことです。
自分には選挙で投票をする資格があります。
しかし、投票はしませんでした。
これは「投票権を放棄する」といいます。
「放棄」の使い方
投げ捨てるという意味で使用をします。
権利や責任などについて使うことが多いです。
「放置」と「放棄」の違い
「放」という漢字を使用している点が似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。
「放置」はそのままにしておくことです。
物や状態について使うことが多く、権利や責任にはあまり使用しません。
「放棄」は投げ捨てて気にかけないことです。
物にはあまり使用しません。
「放置」の例文
・『放置しないでください』
・『放置されている大量の自転車』
・『収穫した野菜を放置する』
・『切り傷を放置する』
「放棄」の例文
・『試合を放棄する』
・『ペットの飼育を放棄する』
・『育児を放棄する』
・『放棄をするつもりはない』
まとめ
一方は整理や収拾をしないでそのままにしておくこと、もう一方は投げ捨てて気にかけないことで、意味合いが異なります。