この記事では、「優位」と「有意」の違いを分かりやすく説明していきます。
「優位」とは?
位置や地位などが他よりも上であること、またそのさまです。
自宅で数匹の猫を飼っている場合、その猫の間で順位が決まることがあります。
AとBの猫がいたとします。
Aの方が力が強く偉そうにしており、Bの方はAに逆らうことができません。
AはBよりも偉いと思っています。
このとき、力関係でAの方が上になっています。
Aの猫が「優位」なのです。
本来は男性と女性、どちらが優れているということはないのですが、地域によっては男性の方が優れていると扱われていることがあります。
選挙権があるのは男性だけ、相続できるのは男性だけ、地位のある仕事に就けるのは男性だけ、女性は男性の所有物、こういった考えがあり、行われている地域があるのです。
このとき、男性と女性では男性の方が上として扱われています。
これを「男性優位」といいます。
「優位」の使い方
あるものが占める場所、ある人が占める場所などが、他よりも上である場合に使用をします。
対等である場合には使用しません。
「有意」とは?
「有意」には3つの意味があります。
1つめは意味があることです。
「有」はある、存在する、「意」は内容、わけという意味を持つ漢字です。
このことから、「有意」は内容がある、つまり意味があるということを指していることになります。
それにふさわしい価値があるといった意味になります。
2つめは統計上、思いがけず起こったことではなく、それよりほかがなく必ずそうなる可能性があると推測されることです。
3つめは、それをする意思があることです。
「意」にはこころ、考え、気持ちという意味もあります。
このことから、「有意」とは気持ちがある、考えがあるという意味になります。
「有意」の使い方
統計上のことで使われたり、それにふわさしい価値があるという意味で使われたりしています。
「有意差」の形で使われることもあります。
「優位」と「有意」の違い
どちらの言葉も「ゆうい」と読みますが、意味は異なります。
「優位」は他よりも上であることです。
まさっているという意味になります。
「有意」は意味があることです。
どちらが上、どちらが下という意味ではありません。
「優位」の例文
・『圧倒的に優位な立場』
・『大きく得点に差をつけて優位になった』
・『優位であることは変わらない』
・『犬の方が家族よりも優位な立場になっている』
「有意」の例文
・『有意差がはっきりとしている』
・『確率が有意に高くなる』
・『有意な時間を過ごす』
・『有意な差があるとは思えない』
まとめ
2つの言葉の読み方は「ゆうい」と同じですが、意味は異なります。
一方は2つ以上のものの間であるものが他のものよりもまさっていること、もう一方は意味のあることや、統計上で思いがけず起こったことでなはく、必然の可能性が推測されることを意味しています。