この記事では、「重大」と「重要」の違いを分かりやすく説明していきます。
「重大」とは?
「重大」には3つの意味があります。
1つめは、事柄がいつもとは異なり、大きな結果や影響を生じさせる状態であること、またそのさまです。
夫が亡くなり一人暮らしをしている60代の女性がいたとします。
60代で結婚する人はいないわけではありませんが、20代や30代で結婚する人の数に比べると多いわけではありません。
ある日この女性が自分の子どもに対して「私は結婚します」といったとします。
60代の女性の子どもだと、すでに30代後半か40代くらいにはなっています。
母親が結婚するとなると、40代で新しい父親ができるのです。
まさか母親が60代で結婚するなどとは思っていないことでしょう。
また、新しい父親ができるとも思っていないはずです。
普通ではない事柄です。
そして、この出来事は家族の関係に大きな影響を与える可能性があります。
結婚するという母の発言は「重大な発表」だといえます。
2つめの意味は、よく考えもせずに扱うことはできない大切な事柄であること、またそのさまです。
上司から「君は昇進することになった」といわれたとします。
昇進をしたら給料が上がることでしょう。
しかし、仕事は今まで以上に忙しくなるかもしれません。
昇進がうれしいからといって「はい、わかりました」とすぐに答えることはできない事柄です。
上司の発言は「重大な事柄」だといえます。
3つめは重く大きいさまです。
「重大」の使い方
物事の与える影響が大きいことや、軽々しく扱えない事柄について使用をする言葉です。
「重要」とは?
物事の大本や結果などに大きくかかわること、またそのさまという意味です。
その事柄が重いことを意味します。
何kgという重さのことではなく、意味が大きい、程度がはなはだしいといった意味の重いです。
友達と待ち合わせをしました。
待ち合わせをするときには、何日の何時にどこでという点をしっかりと聞いている必要があります。
何日、何時、どこでは、待ち合わせをするときの「重要」な内容なのです。
何時を聞き漏らしてしまったとしたら「重要なことを聞き漏らした」ことになります。
「重要」の使い方
物事の本質や結果などに大きくかかわることという意味で使用をします。
軽々しく扱えるものには使用しません。
「重大」と「重要」の違い
どちらの言葉にも「重」という漢字が使用されている点が似ていますが、意味は異なります。
「重大」は事柄が普通ではなく、大きな影響を与える状態であることや、軽々しく扱えない事柄であることを意味します。
「重要」は物事に大きくかかわることです。
もっとも必要だといった意味合いです。
「重大」の例文
・『重大な影響を及ぼす』
・『重大な役を任される』
「重要」の例文
・『重要事項を確認する』
・『適切な管理が重要』
まとめ
「重」という漢字を使用している点が似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。