この記事では、「凋落」と「没落」の違いを分かりやすく説明していきます。
「凋落」とは?
「凋落」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「凋落」は「ちょうらく」と読みます。
「凋落」は、「花や葉がしぼんで落ちること」という意味があります。
散歩をしていて、花や葉がしぼみ、落ちているのを見かけたとき、「凋落の季節だ」などとつぶやくかもしれません。
次に「凋落」には「落ちぶれること」という意味があります。
知り合いの家が、不幸などにより落ちぶれていく様子を見たとき、「知り合いの家が凋落してしまった」などという文章を作ることができます。
また、仕事をしながら、自分の同僚からの評判が下がっていると感じるような場合、「仕事仲間からの人気が、凋落していると感じる」などという文章にできます。
他にも、大きな国が、衰退していく様子を「大国が凋落していく」などと表現できます。
「没落」とは?
「没落」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「没落」は「ぼつらく」と読みます。
「没落」は、「栄えていたものが衰えること」という意味があります。
かつては貴族だった家系なのに、今では貧しい暮らしをしているような場合は、「没落した貴族」などと呼ばれるかもしれません。
また、戦国時代の戦いに敗れた武家が、勢いを落していく様子を、「名門の武家が、戦に敗れて没落していく」などと表現することができます。
さらに、代々お金持ちの家系で、地元の名家として知られるような家から犯罪者が出てしまい、それを機に評判を落としていく様子は、「名家から犯罪者が出たことにより、みるみる没落していく様子が見えた」などという文章を作ることができます。
他にも、源氏に敗れた平家が、政治の頂点の場から一気に落ちていくとき、「平家の没落」というように、栄えていたものが衰える時、「没落」という言葉を使うことができます。
「凋落」と「没落」の違い
「凋落」と「没落」の違いを、分かりやすく解説します。
「没落」は、「栄えていたものが衰えること」という意味があります。
一方で、「凋落」には「落ちぶれること」という意味があります。
どちらも、衰えたり落ちぶれる様子を意味する言葉となります。
ただし、「凋落」が、単純に落ちぶれる様子を言葉にしたものなのに対して、「没落」は、消えてなくなってしまったり、破産してしまったり、滅亡してしまうようなニュアンスが含まれています。
例えば、落ちぶれている人や集団、国などを見たとき、単に落ちぶれていると感じる場合は、「凋落」を、滅亡するなど、消えていなくなりそうだと感じた場合は、「暴落」を使うようにしてみましょう。
まとめ
「凋落」と「没落」の違いについて見てきました。
2つの言葉はとても意味が似ている言葉ですが、明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。