この記事では、「白無垢」と「色打掛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「白無垢」とは?
白無垢とは、しろむくという読み方をする言葉です。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、しろとかしろいといった意味の白の文字に、和服で表裏同色の無地の布で仕立てた長着や汚れなく純真な事等の意味がある無垢の文字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
そのため白無垢は、表裏を白一色で仕立て礼服として使用される着物を表すのです。
「白無垢」の使い方
白無垢は、白一色で統一された着物を表す言葉として使われる言葉となっています。
基本的に花嫁が着用する花嫁衣装を指し示す言葉であり、打掛や掛下、帯や小物に至るまで全て白色の物を着用するのです。
更に白無垢は和装の婚礼衣装としては、最も格式が高い正礼装という位置付けとなっています。
「色打掛」とは?
色打掛は、いろうちかけという読み方をすべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、しきさいとか女性の美しい容貌等の意味を持っている色の漢字に、着流しの重ね小袖の上に羽織る小袖といった意味を有する打掛の漢字を加える事で完成した言葉となっています。
だからこそ色打掛は、白以外の色を用いた華やかさのある打掛の事を示すのです。
「色打掛」の使い方
色打掛は、白色以外の色を使った華やかな打掛を表現する際に用いるべき言葉となっています。
和装では最高位とされている正礼装であり、花嫁が結婚式の際に着用する着物というイメージが強くあるのです。
様々な色合いを選択出来る事から、自分の肌の色合いに合わせて色打掛を選ぶというのが一般的となっています。
加えてかなり華やいだ印象を与えるため、色打掛は披露宴で着用するという人が多いです。
「白無垢」と「色打掛」の違い
白無垢と色打掛は文字表記を並べて見比べても、使用されている漢字も読み方も全然違う言葉同士となっています。
所がどちらも格式が高い和装であり、しかも婚礼で使用される事が多い事から、ややこしい部分はあるのです。
ただし白無垢は文字が示す様に、白一色で統一され礼服として使用される着物を表します。
一方の色打掛は、白以外の色を使った華やかな打掛の事であり、正式な和装として用いられているのです。
かつては白無垢の方が格式が上と見られていましたが、現在では白無垢と色打掛は同格の正礼装となっています。
「白無垢」の例文
・『私は結婚式で、白無垢を着るつもりです』
「色打掛」の例文
・『彼女は披露宴で、非常に華やかな色打掛を着用していました』
まとめ
2つの言葉は文字表記を見比べても共通する文字はなく、読み方も特に似ている部分はありません。
ですがどちらも正礼装として婚礼で着用する着物という共通点があるので、意味を混同する恐れあります。
もっとも白無垢は、白色だけを使用し礼服として利用される着物を表現する言葉です。
対する色打掛は、白以外の色を用いた上で華やかさのある打掛を表す言葉となっています。
どちらも格式の高い和装の礼服であり、現在では同格として扱われているのです。