この記事では、「立ち往生」と「渋滞」の違いを分かりやすく説明していきます。
「立ち往生」とは?
「立ち往生」には2つの意味があります。
ひとつは、立ったまま死ぬことです。
立ちとは、立つのことです。
人間の場合は2つの足を地面につけて、足から頭上までまっすぐにした状態を指します。
往生は死ぬことです。
もう一つの意味は、その場から動くことができなかったり、途中でうまく進めなくなったりして、処置のしようがなく動けないことです。
車椅子の車輪は気をつけないと細い溝にはまってしまうことがあります。
踏切を車椅子で通ろうとしたときに、溝にはまってしまったとします。
こうなると、自分一人の力だけでは、その場から動くことができません。
誰かに助けてもらわない限り、処置のしようがなく、その場にとどまることになります。
この状態を意味する言葉です。
道路の場合は、雪でこの言葉が指す状態になることがあります。
大雪で道路に積雪が見られると、車が通ることができなくなってしまいます。
前に進みたくても進めないのです。
雪がある限り、処置のしようがなく動くことができません。
この状態を意味します。
「立ち往生」の使い方
立ったまま死ぬという意味ではあまり使用されず、処置のしようがなく動けないという意味で使用されています。
まったく動けない場合をいいます。
「渋滞」とは?
物事が順調に運ばず、すらすらと進まないこと。
邪魔なものがあったり、遮られたりして、流れないことです。
まったく進まないのではなく、わずかに進んではいます。
ゴールデンウイークになると高速道路にはたくさんの車がやってきます。
車の量が多いと道をスムーズに進めなくなります。
普段であればスイスイと進めるのに、車の量が多いときにはスイスイとはいきません。
スイスイではありませんが、わずかには進んでいます。
この状態を意味する言葉です。
仕事でも、この言葉が意味する状態になることがあります。
ある仕事は、1・2・3の3つの工程があり、1から3の順番で進みます。
1が終わって2の段階になったとき、2がなかなか終わらず、3に進むことができませんでした。
2の場所でつかえてしまい、仕事の流れが滞ってしまいました。
このさまを意味します。
「渋滞」の使い方
物事が順調にすらすらと進まないという意味で使用をします。
交通について使われることが多いです。
「立ち往生」と「渋滞」の違い
進まないという意味が似ていますが、ニュアンスが異なります。
「立ち往生」は処置のしようがなくてという意味が含まれており、動きがとれない状態をいいます。
「渋滞」は処置のしようがなくてという意味は含まれておらず、少しは進んでいます。
「立ち往生」の例文
・『大雪によって立ち往生する』
「渋滞」の例文
・『交通渋滞に巻き込まれる』
まとめ
動かないという意味が似ていますが、2つの言葉はニュアンスが異なります。