「是正処置」と「予防処置」の違いとは?分かりやすく解釈

「是正処置」と「予防処置」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「是正処置」「予防処置」の違いを分かりやすく説明していきます。

「是正処置」とは?

「是正処置」とは?

見つけ出された不適合や望ましくない状態の原因を取り除くための処置という意味です。

是正には、悪いところや不都合なところを正すという意味があります。

悪いところなどを正すために、その状況に応じて手立てを講じて物事の始末をつけることをこの言葉は意味します。

たとえば、ある製品に不具合があり、購入した人からクレームがあったとします。

何度もクレームがあるようだと企業のイメージダウンにつながり、また購入者に迷惑がかかるので、製品に不具合があるのは望ましいことではありません。

どこに不具合があるかを確認し、その部分を正しい状態にし、今後はこの製品を販売することにしたとします。

このことを「是正処置」といいます。

これによって、再び同じようなことが起こるのを防ぐことができます。

「是正処置」の使い方

見つけ出された悪いところや不都合なところの原因を取り除き、正しい状態にすることを指して使用をします。

製品、情報の保護、職員の態度など、さまざまな事柄に使用されます。

仕事の現場で使うことが一般的で、日常会話ではあまり使用しません。

「予防処置」とは?

「予防処置」とは?

起こるかもしれない不適合や望ましくないことを、それが起こる前に防ぐための処置という意味です。

実際に不都合なことなどが起こってから始末をつけるのではなく、何かが起こる前に対応をすることを意味します。

防ぐために行われることです。

製造業のことで説明をします。

食品の製造の場合、製造工程で商品に異物が入ってはいけません。

もしも異物が入ったものを販売すれば、購入者に迷惑をかけることになり、クレームがくることでしょう。

これは企業にとって望ましくないことです。

異物の混入は、それが起こる前に防ぐことができます。

たとえば、製造ラインを点検する、出荷前に製品をチェックするなどです。

こういった手立てを意味する言葉です。

「予防処置」の使い方

不都合などが起こる前にそれを防ぐために行う事柄を指して使用をします。

実際に何かが起こってから行動をすることには使用しません。

特に仕事の現場で使われることが多く、日常会話で使われることは少ない言葉です。

「是正処置」と「予防処置」の違い

「是正処置」と「予防処置」の違い

「処置」という意味を持つ点が似ていますが、それぞれの言葉が指す事柄は異なります。

「是正処置」は不都合などが起こってから物事の始末をつけることです。

「予防処置」は不都合が起こる前に物事を行うことです。

「是正処置」の例文

「是正処置」の例文

・『是正処置をとる』
・『是正処置が実施されていない』
・『是正処置について報告をする』

「予防処置」の例文

「予防処置」の例文

・『予防処置を実施する』
・『予防処置を講じる』
・『それでは予防処置にならない』

まとめ

まとめ

「処置」という意味を持つ点が似ていますが、一方は何かが起こってから行うこと、もう一方は何かが起こる前に行うことで、意味が異なります。