この記事では、「深層無意識」と「本能」の違いを分かりやすく説明していきます。
「深層無意識」とは?
深いところにあって自覚することはないけれど、そこにある意識のことです。
その意識は活動をしているけれど、自覚されることはありません。
たとえば、いつも夫が手伝ってくれないとイライラしている妻がいたとします。
この夫と妻のことで説明をします。
妻は食器洗いをしています。
いつも私ばかりが家事をしている、たまには夫に手伝ってもらたいと思っています。
これは自覚をしている事柄です。
実際にはこの人は自覚していない部分で、夫は絶対に手伝ってくれない、私が家事をやらなければならないと思っています。
家事をやらない夫に対して妻は「ちょっと手伝ってよ」といいました。
何度も言われてうるさく感じていた夫は、仕方なく食器洗いを手伝うことにしました。
しかし、妻からすると夫のやり方はいい加減で、自分でやった方が早いと思ってしまうし、見ているとイライラしてきます。
そのため、「もうやらなくていい」といって、夫を台所から追い出しました。
表面的には妻は「夫に手伝ってもらいたい」と思っています。
しかし、深い部分の自覚していないところでは「自分が家事をやらなければならない」「夫は手伝わない」と思っています。
この意識が活動しているために、夫が家事をやらないという状況を自分で作りだしてしまっています。
このように自覚していない深い部分にある意識をこの言葉は意味しています。
「深層無意識」の使い方
自覚していないけれど活動している深い部分にある意識を指して使用する言葉です。
「本能」とは?
学習や経験などによらず、生まれたときから持っている行動様式のことです。
生命を維持するため、巣に戻るため、子孫を残すためなどの目的のために、生まれながらに持っている行動様式があります。
そういった行動を意味する言葉です。
たとえば、人間はお腹が空いたら何かを食べたいと思い、何かを口にします。
これは、誰かから教えられてやるようになったことではありません。
赤ちゃんは誰かから教えられなくても、お腹が空けば泣いてミルクを飲みます。
この行為は「本能」といえます。
「本能」の使い方
生まれたときから持っている行動様式を指して使用する言葉です。
「深層無意識」と「本能」の違い
「本能」は学習や経験によらず、生まれたときから備わっています。
そして、それがあることを自分でわかります。
「深層無意識」は学習などによって作られていきます。
そして、自覚はしていません。
「深層無意識」の例文
・『深層無意識の存在を知らなかった』
・『深層無意識の働き』
・『深層無意識に働きかける』
「本能」の例文
・『本能に従って動く』
・『野生の本能が働く』
・『本能に負ける』
まとめ
2つの違いは、後天的に獲得するものなのか、生まれたときから持っているのか、無自覚なのか、自覚しているのかということです。