この記事では、「貨幣」と「通貨」の違いを分かりやすく説明していきます。
「貨幣」とは?
定められた価値を持ち、物やサービスとの交換ができるもの、お金そのものを指すケースがありますが、お金、通貨、マネーなど様々な言い換えが可能になっていることもあり、お金の中でもお札(紙幣)ではなく、コイン、硬貨を指すケースがあります。
記念貨幣などは完全に記念コインとしての意味合いで、経済用語とまではいい難いでしょう。
造幣局で貨幣は作られており、物価に対して材質の価値を高めるということはなく、貨幣そのものの金属などとしての価値は偽造対策などで変化することはありますが、意図して変化させることはなく、原材料費の変化に合わせて変化することはあります。
ただし、金属として額面以上の価値になることはまずないと言えます。
貨幣は金属ではないという決まりがあるわけではなく、戦時中に金属不足に陥ったときには陶器製の貨幣が用いられていたこともあります。
貨幣としての価値があるのは日本では造幣局が作ったものだけであり、通販で販売されているような造幣局製ではない金のコインなどは貨幣ではありません。
「通貨」とは?
流通貨幣の略称で、支払い、決済のための価値交換媒体となっており、貨幣や紙幣が基本となっています。
日本の通貨は円、アメリカの通貨はドル、ユーロ加盟国の通貨はユーロなど国によって異なっています。
デジタル通貨という言葉もあり、インターネット上での購入に対して使用されますが、日本では円で換算される仕組みで独自の単位で購入するようなケースはありません。
暗号通貨は通貨としてのニュアンスよりは投機資産としての方向性が強くなっていますが、直接暗号通貨を使えるオンラインショップも存在しています。
投資の単位として通過という言葉を使うケースも有り、こちらは円単位などとは異なる独自の単位となっているので注意が必要です。
言葉として通貨は経済用語としての使われ方が強く、口語で「通貨を持っていない」などということはまずないと言えるでしょう。
「貨幣」と「通貨」の違い
「貨幣」と「通貨」の違いを、分かりやすく解説します。
貨幣も通貨も物やサービスと交換できる媒体という意味合いがありますが、その国で使われている単位という意味で使われることが多いのが通貨、コインに限定して使うことがあるのが貨幣となっています。
ただし貨幣経済という言葉はコインという意味合いは薄く、お金による経済体制と言えるでしょう。
貨幣は記念貨幣など、コレクションの媒体としての側面もありますが、記念メダルは貨幣ではありません。
まとめ
貨幣と通貨はお金という媒体という概念では共通するものとなっており、物と交換することが出来るという仕組みになっています。
昨今進められるキャッシュレス経済に関しては実体としての貨幣を使わず、データ上の貨幣を使うというシステムになっており、貨幣取り扱いの煩雑さを取り除く目的があります。
このキャッシュレス経済に関しても通貨の概念は同じと言えます。