寒い冬の風物詩として親しまれる中華まんには「肉まん」と「豚まん」というふたつの呼び方がありますがどんな違いがあるのでしょうか。
今回は、「肉まん」と「豚まん」の違いについて解説します。
「肉まん」とは?
「肉まん」とは、「豚肉を使ったあんを皮で包み蒸して作る中華風の饅頭」を意味する言葉です。
さまざまな種類がある中華まんの中でも最もポピュラーなのが「肉まん」です。
一般的には「豚肉や刻んだ野菜などを練って味付けした具材」が入っている中華まんを「肉まん」と呼びます。
元々は中華料理の一種であり小腹を満たす点心として親しまれてきた中華饅頭が日本に伝わり、日本人好みの味つけに改良されたのが「肉まん」の始まりです。
本場中国のものに比べると革の厚みや味付けなどに違いが見られるほか具材にも野菜がたくさん使われているのが特徴です。
高度経済成長期以前の「肉まん」は中華料理店で作られるものであり中華街など一部地域のみで食べられてきたローカルな食べ物でした。
全国に広まるきっかけになったのは大手チェーンによる流通網の整備だとされています。
「肉まん」を始めとした中華まんじゅうを製造するメーカーが蒸し器と保温器が一体となった専用器具の開発に成功し商品とともに全国のスーパーなどに売り込みました。
その後コンビニエンスストアで販売されるようになると中華まんは一気に広まり安価に食べられる冬場のおやつとして人気を集めます。
現在ではコンビニで売られるものの他に名店が作る高級「肉まん」のお取り寄せが人気を集めるなど楽しみ方の広がりが見られます。
「肉まん」の使い方
・『コンビニで肉まんを購入する』
・『タケノコが使われている肉まんは食感がいい』
・『蒸したばかりの肉まんをあわてて食べると口の中をやけどしてしまうので注意が必要だ』
・『電子レンジでも使える蒸し器で肉まんを温める』
「豚まん」とは?
「豚まん」とは、「豚肉を具材にした中華饅頭」を意味する言葉です。
「豚まん」というのは関西地方の方言です。
関東地方では豚肉が好まれるのに対し関西地方では牛肉を好みます。
たんに肉とだけ言うと関東では豚がイメージされますが関西では牛が思い浮かびます。
牛ではなく豚肉を使っているということを強調する意味で付けられた名前が「豚まん」です。
関西で昔から売られている「豚まん」はやや小ぶりで肉汁たっぷりなのが特徴です。
「豚まん」の使い方
・『関西出張のおみやげに豚まんを買って帰る』
・『熱々の豚まんを食べたら冷えた体が温まった』
・『豚まんを5個食べたらお腹が苦しくなった』
・『豚まんを購入するために行列に並ぶ』
「肉まん」と「豚まん」の違い
「肉まん」と「豚まん」の違いは「地域」です。
どちらも豚肉を具材にした中華饅頭を指す言葉ですが「肉まん」は主に東日本で使われる名称で「豚まん」は西日本で使われる名称です。
関東では「肉まん」をそのままたべますが関西では「豚まん」に辛子や酢醤油をつけて味付けして食べるという違いもあります。
まとめ
「肉まん」と「豚まん」は地域によって呼び方が異なりますが同じ食べ物です。
食べ方や作り方にも違いが見られるので興味のある方はぜひ食べ比べてみてください。