この記事では、「和算」と「数学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「和算」とは?
和算とは、わさんという読み方をする言葉です。
文字で書かれたこの言葉を目にすれば分かる事ですが、日本とか争いがなく穏やかな様といった意味の和の文字に、数えるとか見込み等の意味がある算の文字を付け足す事で完成した言葉となっています。
そのため和算は、中国から伝わり江戸時代に独自に発展した日本独自の数学を表すのです。
「和算」の使い方
和算は、元々中国から伝わったものの江戸時代の日本で独自の発展を遂げた日本古来の数学を表す際に使われる言葉となっています。
江戸前期の数学者である関孝和らによっつて広められ、問題を出して解くというゲーム的な感覚で明治維新が起こる頃までは和算は使われていたのです。
そのためその頃、西洋から入って来た数学の事は洋算という名で分けて考えられていました。
「数学」とは?
数学とは、すうがくという読み方をすべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、もののかずやものの大小を示す概念といった意味を持っている数の漢字に、がくもんとかまなぶといった意味を有する学の漢字を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ数学は、数量や空間図形の性質等を研究する学問を示すのです。
「数学」の使い方
数学は、学校で学ぶ教科の1種で、数量や図形の性質に関連した学問を表現する際に用いられます。
数や図形を扱う学校の教科と言うと算数もありますが、こちらは日常生活で必要となる計算を学ぶ基礎的な学問であるため、主に小学校の授業として勉強する事になるのです。
一方の数学は、マイナスやルートといった日常生活では余り使われる事がない要素まで使い、何故そうなるのかを勉強するより複雑化した学問となっています。
なので中学校以降で、数や形等を扱う学問に対して、この数学という言葉が用いられる事が多いです。
「和算」と「数学」の違い
和算と数学の文字表記を見比べれば即座に、使用されている漢字も全然違っている上に、読み方も特に似通っている訳ではない事に気付く事が出来ます。
ただしどちらも数量に関連して使われる言葉なので、混同する恐れはないとは言えません。
もっとも和算は、かつて中国から伝わったものが江戸時代の日本で独自に発展を遂げたという、日本独自の数学を意味する言葉です。
ただし明治時代に入った頃から、使用されなくなって行きました。
一方の数学は、図形の性質とか数量を研究する学問や学校の教科を表現する言葉です。
まとめ
2つの言葉は、共通する漢字もない上に読み方も全然違う言葉同士となっています。
ですがどちらも数を扱うもの同士である点は、幾分ややこしい所と言えるのです。
とはいえ和算は、元々は中国から伝わってきたものが江戸時代に日本独自で発展を遂げたという日本古来の数学を意味する言葉となっています。
明治時代に西洋から伝わった洋算により、廃れていったのです。
対する数学は、数量や図形の性質を研究する学問やそれに関連した学校の教科に対して、用いられる言葉となっています。