「成因」と「原因」の違いとは?分かりやすく解釈

「成因」と「原因」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「成因」「原因」の違いを分かりやすく説明していきます。

よく似ている言葉を、仕分けていきましょう。

「成因」とは?

「成因」とは?

成因(せいいん)とは、何かが生まれるもとのこと。

おもに火山や島などが、できあがる源をさしています。

また医療では「病気の発生理由」をあらわします。

どうしてそのような事象が起こったのか、分かりやすくまとめた用語が「成因」になります。

成因には「成る」という言葉が混じっています。

「成る」には「育つ」という意味があります。

自然や病原体が大きく育っていくとき「種」のようになっている部分を成因といいます。

何千年や何万年という長い歴史の中で、ゆっくり育まれてきたものが「成因」です。

大自然の場合は、イタリアの青の洞窟、アメリカのグランドキャニオンなど、壮大な自然をあらわします。

人の手が介入できない、大きなものです。

「原因」とは?

「原因」とは?

原因(げんいん)とは、ある物事が起こった理由のこと。

住宅火災の原因、交通事故の原因、少子化の原因など、色々なシーンで使われています。

ある出来事がうまれた、きっかけになっている事柄が原因です。

原因には「原」という漢字が含まれています。

原は原っぱのように、広い大地をあらわします。

同時に「物事の始まり」という意味もあります。

今までとちがう変化が起こったとき、その滑り出しになっている箇所、起点になっている部分が「原因」になります。

ちなみに原因の対義語は結果。

結果は終着地点で、何かの結末やエンドロールをあらわしています。

つまり始まりとエピローグが原因です。

「成因」と「原因」の違い

「成因」と「原因」の違い

どちらも「因」が付いているので、紛らわしいです。

「成因」「原因」の違いを、分かりやすく解説します。

・よく使うのは「原因」「成因」「原因」はどちらも、由来をあらわす「因」が含まれています。

どちらも「もと」をあらわす言葉です。

まず成因は物質の根幹をあらわす言葉です。

自然にできた湖、島、火山などに使われることが多く、そのメカニズムを解明するときに「成因をしらべる」という言い方をします。

そして原因とはある事柄が起こった、そもそもの始まりです。

どうしてそのようなハプニングが起こったのか、具体的に理由を示したものになります。

カゼをひいた原因、大雪になった原因、食中毒の原因など、おもに良くない出来事が起こったときに用いられています。

成因が医療や地理の分野で使われるのに対して、原因は日常生活でも頻繁に用いられる言葉です。

まとめると火山や岩や病原体など、自然の成り立ちを説いたものが成因。

悪い出来事を引き起こした理由が原因です。

よく使われるのは成因よりも、原因になります。

まとめ

まとめ

「成因」「原因」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも物事の始まりをあらわす言葉です。

成因はある物質や自然が成り立つ、そもそもの源をあらわします。

医療や地理の現場で使われる、専門的な用語です。

そして原因とは、ある物事が発生した引き金となっている事象のこと。

よくない出来事が起こった「きっかけ」をあらわします。