「汚職」と「着服」の違いとは?分かりやすく解釈

「汚職」と「着服」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「汚職」「着服」の違いを分かりやすく説明していきます。

「汚職」とは?

「汚職」とは?

「汚職(おしょく)」とは、「政治家・官僚(公務員)などの公職に就いている人が、その地位・権限を悪用して不正な利益を得ること」を意味しています。

「汚職」というのは、「公職者の犯罪行為全般」を示唆しています。

しかし、一般的にテレビや新聞などで「汚職」として報じられるのは、「何らかの政治的な便宜を図ったり特定の方向に政治を誘導したりすることで、その見返りとしての賄賂を受け取ること=公職者の贈収賄事件」になります。

「着服」とは?

「着服」とは?

「着服(ちゃくふく)」とは、「会社(勤め先)・他人からお金を盗み取って自分の所有にしてしまうこと」を意味しています。

「着服」というのは簡単に説明すれば、「人のお金・モノを密かに盗んで自分のお金・モノにしてしまう不正行為」なのです。

「着服」は、「会社(役所)・相手に分からないような形で、金品を盗んで我が物にしてしまう犯罪行為」を示しています。

「着服」「横領(おうりょう)」とよく似た意味を持つ言葉ですが、「横領」には「銀行員・証券マンなどの人のお金を預かる職業に就いている者が他人のお金を盗む犯罪」を特に意味しているという違いはあります。

「汚職」と「着服」の違い

「汚職」と「着服」の違い

「汚職」「着服」の違いを、分かりやすく解説します。

「汚職」「着服」はどちらも、「金品に関係する犯罪・悪事であること」の意味は共通しています。

ただし「汚職」の主体は「公的な職業に就いていて一定の地位・権限がある者」であるのに対して、「着服」の主体には「公職者も一般人も含まれる」という大きな違いがあります。

「汚職」の言葉は「公的なポジションや権力を流用して収賄する、不正な謝礼(賄賂)を受け取る」といった意味のニュアンスが強くなっています。

一方の「着服」には「賄賂・贈収賄のニュアンス」はなく、「お金・品物を不正に盗んで自分の所有にしてしまう不正な犯罪行為という意味のニュアンス」があるという違いを指摘することができます。

「汚職」の例文

「汚職」の例文

・『政治家の汚職事件は過去にも数え切れないくらい発生してきましたが、今回の大物政治家の汚職は収賄規模が大きなものです』
・『汚職の構造を分析すると大企業や外国の利権に、政治家の議員立法や委員会の権限が絡んでいることが多いのです』

「着服」の例文

「着服」の例文

・『勤勉で真面目な店長という印象が強かったのですが、ギャンブルの損失を埋め合わせるために売上金の一部を着服していました』
・『ネットオークションで出品された品物を不正に着服していた配送ドライバーが逮捕されていました』

まとめ

まとめ

この記事では、「汚職」「着服」の違いについて説明しましたがいかがでしたか?「汚職」「政治家などの立場にある人がその地位・権限を悪用して主に金銭のからむ不正行為をすること」を意味しています。

「着服」とは「お金・モノを分からないようにして盗んで自分のものにしてしまうこと」を意味している違いがあります。

「汚職」「着服」の違いをリサーチしたい場合は、この記事の内容を参考にしてみてください。