この記事では、「象る」と「模る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「象る」とは?
「象る」は、形が不明確である物でも何かの象徴であったというのが「象る」です。
例を挙げれば、化石はまさに形が不明確なんですが、骨を集めていくことでそれらは何らかの生物の象徴になり、最終的には恐竜の骨だということがわかり、何の恐竜の骨であるかがわかるとそれは、「象る」になり、生物の象徴になります。
よって、「象る」は、最終的に象徴になるものです。
「模る」とは?
「模る」は、人間が真似て何かを形作ることで、簡単に説明すれば、人工工作物であるプラモデルがまさにアニメや実在する自動車を形作ったもので、「模る」ものに該当します。
なお、「模る」は、象徴というよりかは見てわかるものが重要でプラモデルであれば、見て即座に、ガンダムだダグラムだと即座にわかることが重要で、ガンダムのようなものに見えるや、ダグラムなのかな?と疑問符が残るものは、「模る」というより、真似るという言い方をします。
「象る」と「模る」の違い
両者の違いは、象徴で良しとするか、即座に見たものが理解できるものにあるかです。
象徴はいわばシンボルのようなものでぼんやりとイメージがつかめればそれでよしなので「象る」のように何かに見えるというぼんやりしたイメージでよいです。
一方「模る」は、人間が真似て同じものを作り出すことや別の物を作り出すことを意味するのでこちらははっきりと同じものだということのほかだれもが見てわかるものでないといけません。
「象る」の例文
・『悲しみの表情を象る』
この例は、悲しみという感情を表したというもので、象徴すべくは悲しみというシンボルです。
シンボルや象徴というものは目で見て形から理解するのではなく、感性というもので理解しますのでこの例の場合、相手の表情から心情を読み取り、どのような表情にあるかを理解したということになります。
「模る」の例文
・『プラモの部品を模る』
この例は、型取りという方法でプラモデルの部品を製作するという例です。
要は同じ部品を作り出すというのがこの例で、金型を自分でプラモの部品から作り出して形を作り上げる人工制作物のことを意味しています。
まとめ
「象る」は、シンボルのようなものでして、イメージによってどうあるかになり、イメージの結果それがどう見えるかが「象る」です。
逆に、「模る」は目で見てわかるもので人工制作物であるが故、見ただけで同じだというのがわかるのが「模る」になります。
よって恐竜の化石のようなものを人工的に作り出す場合は、「模る」になりますが、恐竜の化石を発掘しておそらくイメージとしては、この化石は恐竜だとわかればそれは、「象る」になり、シンボルのようなイメージの存在でしかありませんとなるのです。
しかし、恐竜の化石を発掘していき、何の恐竜であるかがはっきりとわかるまで復元した場合、今度は、「模る」という言葉に変化し、その理由は、人工的に骨を集めて復元したが故人の手が加わったことで「模る」となります。
両者は別に難しく考える必要はなく、シンボルでイメージだけでそれの形を意味する場合、「象る」で人工的に作り出せば「模る」とすればよいでしょう。