この記事では、「依拠」と「依存」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「依拠」とは?
「依拠」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「依拠」は、「いきょ」と読みます。
「依拠」は、「あるものに基づくこと。
よりどころとすること」という意味があります。
何かの発言をするときに、何か土台があり、その発言をするような場合は、「依拠」という言葉を使ってみましょう。
例えば、彼氏が自説のように偉そうな話をしている時、実はある有名作家の本の内容を、そのまま言っているようなことがあります。
この場合は、「彼は作家の本に依拠し、話をしているだけだ」などという文章を作ることができます。
また、裁判の判決が出る時、先例に基づいて、判決が決まっている場合があるかもしれません。
このような場合は、「過去の判決に依拠している判決だ」などという文章にできます。
他にも、恋人の顔色ばかりを窺い、恋人が喜ぶような行動を取ろうとしている人がいる時、「彼女は、恋人に依拠した行動ばかりしている」などという文章を作ることができます。
「依存」とは?
「依存」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「依存」は「いぞん」と読みます。
「依存」は、「他に頼って存在、または生活すること」という意味があります。
例えば、会社を運営している人がいる時、あるスポンサーが回してくれるお金に頼って経営している場合は、「スポンサーに依存しながら、会社経営をする」などという文章にできます。
また、彼氏がいないと、自分一人では生きていけないと考えている女性がいるかもしれません。
この場合は、「彼氏に依存している女性」という文章にできます。
また「依存症(いぞんしょう)」という言葉があり、「ある物事に依存し、それがないと身体的、精神的に平常ではいられない状態」を意味します。
お酒を飲まないと、精神を保てないような状態の人は、「アルコール依存症」と呼ばれます。
「依拠」と「依存」の違い
「依拠」と「依存」の違いを、分かりやすく解説します。
「依拠」は、「あるものに基づくこと。
よりどころとすること」という意味があります。
一方で「依存」は、「他に頼って存在、または生活すること」という意味があります。
どちらも、何かをよりどころにするという意味で、共通した言葉と言えます。
ただし、「依存」は、「存在」の「存」が使われているように、何かをよりどころにしないと、成り立たない状態を意味します。
一方の、「依拠」は、よりどころにはしていますが、たとえなくても、存在することができるという違いがあります。
このように「依拠」と「依存」は、よりどころとしている度合いに大きな違いがあります。
まとめ
「依拠」と「依存」の違いについて見てきました。
2つの言葉には意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。