この記事では、「思いあぐねる」と「考えあぐねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あぐねる」にまつわる言葉を学んでいきましょう。
「思いあぐねる」とは?
思いあぐねるとは、とりとめなく思いを巡らすこと。
良いアイデアが見つからなくて、困り果ててしまう様子をあらわしています。
時間をかけて考えても、またゼロに戻ってしまう堂々巡りが「思いあぐねる」です。
もともと「思う」というのは、心の状態を述べた言葉です。
そのため悩みが湧いてきて、心ここにあらずになってしまう様子を「思いあぐねる」といいます。
切り替えようと思っても、割り切れない思い。
そうした感情に心を支配されている様子を「思いあぐねる」といいます。
悩みのるつぼにはまって、抜け出し方が分からないことです。
「考えあぐねる」とは?
考えあぐねるとは、迷ってしまうこと。
結論が出せずに、最後まで二の足を踏んでいる状態をさします。
決定打にかけること、踏ん切りがつかない状態が「考えあぐねる」です。
そもそも「考える」とは、論理的に脳みそを働かせていく動作です。
またどの方法にするか決めて、ジャッジしていく一連の流れを指します。
そのため「考えあぐねる」で懸念している課題がいくつかあって、最終的な結論が出せない様子をいいます。
これだという決め手に欠ける、悩ましき状態が「考えあぐねる」です。
「思いあぐねる」と「考えあぐねる」の違い
どちらも似たように見えるので、使い方が難しいです。
「思いあぐねる」と「考えあぐねる」の違いを、分かりやすく解説します。
・感情的な「思いあぐねる」論理的な「考えあぐねる」
「思いあぐねる」と「考えあぐねる」には、どちらも「あぐねる」という語句が混じっています。
あぐねるとは「思うように進まない」という意味があります。
そのため悩みや問題が立ちはだかって、自分の願い通りに進まない様子になります。
どちらも似た状況ですが「思いあぐねる」が個人的な感情を伝えるのに対して「考えあぐねる」は組織や団体の言動を示すことが多いです。
「思いあぐねる」が個人的な問題に思いを寄せているのに対して「考えあぐねる」はチームや団体の欠点を解決していくために熟慮を重ねているさまを示します。
ひと言でいうなら、思いあぐねるが直感的な感情、考えあぐねるが論理的な思考です。
仕事や恋愛などプライベートな悩みで、頭がいっぱいになるのが「思いあぐねる」。
戦術や作戦に迷ってしまい、結論が出せないのが「考えあぐねる」です。
方向性の異なる語なので、改めておさえておきましょう。
まとめ
「思いあぐねる」と「考えあぐねる」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「困り果てる」という訳の「あぐねる」が付いています。
思いあぐねるは、つらつらと悩みが浮かんで集中できないこと。
考えあぐねるは課題があって、結論が導き出せないことです。
正しく使い分けて、言葉の達人を目指していきましょう。