この記事では、「振動」と「震動」の違いを分かりやすく説明していきます。
「振動」とは?
「振動」の主な意味は2つあります。
ひとつは、とどまることなく左右・前後・上下などに動くことです。
ブランコは前後に動きますが、このような大きな動きではなく、細かな動きを指す場合が多いです。
筋肉に電気刺激を与えて筋肉を動かすEMSという器械があります。
お腹に脂肪がたっぷりとついている人がこの器械をお腹に使うと、脂肪がぶるぶると揺れます。
EMSを使っている間は、とどまることなく動き続けます。
このとき、脂肪の動きは細かなものです。
自動車が走行しているときには、お尻の下にぶるぶるとしたものを感じます。
これは「振動」によるものです。
見た目にはわかりませんが、非常に細かく動いています。
もう一つの意味は、電波や音波など一定の周期を持つものが、一つの状態を中心に変化をすることです。
「振動」の使い方
左右・前後・上下などに動くことを指して使用をします。
ブランコのような大きな動きではなく、小さな動きに使用することが多いです。
たとえば、大きな音で窓ガラスがカタカタと動くようなことです。
「震動」とは?
こまかく動くこと、またこまかく動かすことです。
大きな力によって動くことを指す場合が多いです。
地震があると足元が動きます。
足元が動くため、動きが大きいときには立っていることができません。
地震は地球という大きなものの力によって起こっています。
自宅の近くで大きな工事をしていると、工事の力が地面に伝わり、それが自宅にまで伝わってくることがあります。
力があまりにも大きいと家が動いているように感じます。
出力が大きなエンジンを使用した自動車は、走行するときに車体が動くように感じられることがあります。
自動車は大きなもので、それが動いています。
こういった、大きな力によって大きなものがこまかく動くことをこの言葉は指しています。
「震動」の使い方
地震や火山の噴火など、大きな力によって動くことに使用する場合が多いです。
体につく脂肪のような小さなものには使用しません。
「振動」と「震動」の違い
とどまることなく前後左右などに動くという意味が似ていますが、動きの幅やどのような力による動きなのかといった点に違いがあります。
「振動」はとどまることなく前後左右などに動くことで、小さな力によって動く場合を含みます。
また、物理学での意味もあります。
「震動」は地震や火山の噴火など大きな力によって動くことを主にいいます。
物理学の意味はありません。
「振動」の例文
・『左右に振動する』
・『小刻みに振動する』
・『振動がおさまった』
・『1秒間に800回振動をする』
「震動」の例文
・『なんとか震動に耐えることができた』
・『震動の影響を調べる』
・『車体を大きく震動させた』
・『震動を吸収する』
まとめ
動くという意味が似ていますが、どのような力によって動くのか、どのような動き方をするのかといった点に違いがあります。