この記事では、「開き直る」と「居直る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「開き直る」とは?
突然に態度を変えて強い姿勢になること、あきらめたり状況を受け入れたりしてふてぶてしい態度になることです。
短距離走のことで説明をします。
ある人は、ゴール前にいくと壁にぶつかると思ってしまい、スピードを落としてしまいます。
最初は全力で走ることができても、あと少しのとこで気が弱くなって力を出せなくなってしまうのです。
このため、いつも試合では1位になることができずにいました。
このことを悩んでいます。
あるとき、「壁にぶつかって倒れてしまってもいいや」と考えるようになりました。
実際には壁はないのですが、このまま突き進めば壁にぶつかって倒れるという考えを持っていたため、力を出すことができずにいました。
壁にぶつかってもいい、倒れてもいいと思うことができれば、力を弱めずに走りきることができるでしょう。
壁にぶつかると思っていたときは弱い姿勢でしたが、壁にぶつかってもいいと考えるようになることで強い姿勢に変わっています。
このように急に態度を変えて強い姿勢に出ることをこの言葉は意味しています。
「開き直る」の使い方
態度を変えることで、それが急にで、変わった後の態度が厳しいものである場合に使用をします。
弱い気持になってしまうことには使用しません。
「居直る」とは?
「居直る」には2つの意味があります。
ひとつは、座り直して姿勢を正すです。
だらしがない座り方から、ぴしっとした座り方に変えることを意味しています。
もう一つは、突然に態度を変えるです。
不利な立場にあった人が、突然に相手を恐がらせるような強い態度に出ることを意味しています。
ある工場からの排水によって地域の河川が汚染されたとします。
これは明らかに工場側が悪いです。
地域の住民は工場側を訴えました。
それに対して工場側は最初は謝罪をしていたのですが、住民からの訴えが続いた結果「自分たちで河川をきれいにすればいい」というようになりました。
不利な立場にあるにもかかわらず、強い態度でいるのです。
こういった、不利な立場のものが強い態度に出ることを意味しています。
「居直る」の使い方
座り直すという意味よりも、態度を変えるという意味で使われることの方が多いです。
「開き直る」と「居直る」の違い
ほぼ同じ意味ですが、使い方がやや違います。
前者は、気が弱くなっていたけれど強い態度に出るといったことにも使用をします。
後者は弱気になっていた人の態度が変わることではなく、不利な立場のものの態度が変わることに主に使用をします。
「開き直る」の例文
・『ネガティブでもいいと開き直る』
・『失敗しても仕方がないと開き直る』
「居直る」の例文
・『向こうが悪いのだと居直る』
・『謝罪をすることなく居直る』
まとめ
2つの言葉の意味はほぼ同じですが、使い方に違いがあります。