この記事では、「薄力粉」と「小麦粉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「薄力粉」とは?
小麦を粉状にしたものです。
含有されるタンパク質量が少なく、水を加えて練ったときのねばりが少ない特徴があります。
小麦の成分の7割りほどは炭水化物で、その他にタンパク質などを含んでいます。
小麦に含まれるタンパク質には、グルテニンとグリアジンがあります。
水を加えて練ると、グルテニンとグリアジンが絡み合ってねばりがでます。
粘りの強さは、小麦に含まれるタンパク質量によって変わります。
「薄力粉」はタンパク質含有量が少ない小麦から作った粉です。
タンパク質量が少ないため、水を加えて練っても強いねばりは出ません。
この特徴を生かして、お菓子、てんぷら、お好み焼きなどに利用されています。
洋風の焼き菓子の多くにこの粉が使用されます。
たとえば、クッキー、パウンドケーキ、マフィン、マドレーヌ、ドーナツなどです。
「薄力粉」といっても産地によって含有するたんぱく質量が違い、若干できあがったものの食感が変わります。
「薄力粉」の使い方
小麦を粉にしたものの中で、タンパク質含有量が少ないものを指して使用する言葉です。
「小麦粉」とは?
小麦をひいて・ふるって粉にしたものです。
小麦に含まれるタンパク質量によって、薄力粉・中力粉・強力粉などにわけられます。
それぞれ水を加えて練ったときのねばりが異なります。
料理によって使い分けされており、パン、ピザ、お菓子、餃子の皮などに活用されています。
小麦は表皮、胚芽、胚乳で構成されています。
粉にされるのは胚乳の部分です。
表皮や胚乳などもひいて粉にしたものは全粒粉といいます。
表皮や胚乳などには、食物繊維、マグネシウム、鉄分などが含まれています。
製造工程を簡単に説明します。
まず原料を仕入れて、異物が混入していないかなどを確認します。
これを専用の機械を使って細かく砕きます。
この状態では表皮などが含まれているのでふるいにかけます。
何度もふるいにかけると、白くさらさらなものが残ります。
これが「小麦粉」です。
製品として出荷するものは、この後に検査や包装が行われます。
「小麦粉」の使い方
小麦をひいて粉にしたものを指して使用する言葉です。
小麦のタンパク質含有量に関係なく使用できます。
「薄力粉」と「小麦粉」の違い
「小麦粉」は小麦をひいてふるって粉にしたものです。
タンパク質含有量によって種類分けすることができ、その中でタンパク質含有量が少ないものが「薄力粉」です。
「薄力粉」の例文
・『薄力粉を使ってクッキーを作る』
・『薄力粉をこぼしてしまった』
・『間違えて薄力粉を使ってしまった』
・『薄力粉を計量する』
「小麦粉」の例文
・『小麦粉まみれになってしまった』
・『小麦粉を袋から取り出す』
・『小麦粉と牛乳でシチューを作る』
・『小麦粉が湿気てしまった』
まとめ
小麦を粉にしたものという点が同じです。
「小麦粉」にはいくつかの種類があり、その中の一つが「薄力粉」です。