「伝承」と「伝説」は類似した意味を連想してしまう紛らわしい言葉ですが、「伝承」と「伝説」の意味・使い方の違いを正しく理解できていますか?
この記事では、「伝承」と「伝説」の意味の違いを分かりやすく説明していきます。
「伝承」とは?
「伝承(でんしょう)」という言葉は、「ある集団・共同体において、昔からの言い伝え・しきたり・風習・宗教などを庶民が語り継いで後世に伝えることやその伝えた内容」を意味しています。
「伝承」には、「人づてに語り伝えていく(語り伝えられる)」といった意味合いもあります。
「伝承」の表現は、「この地域の神隠しにまつわる伝承を調べています」などの例文で使用することが可能です。
「伝説」とは?
「伝説(でんせつ)」という言葉は、「過去に起きた(存在していた)と信じられて語り伝えられてきた物語・お話」を意味しています。
「伝説」は、「その地域で、昔から言い伝えられた風聞・伝聞」の意味も持っています。
「伝説」の表現は、「各地に神話的な英雄伝説が残されています」といった例文で使うことができます。
「伝承」と「伝説」の違い!
「伝承」と「伝説」の違いを、分かりやすく解説します。
「伝承」も「伝説」も「人づてに言い伝えること・伝え聞くことやその内容」を意味していますが、「伝承」は「伝説」と比べると「その共同体における庶民の暮らし・習慣・伝聞と密着してきた」という違いを指摘できます。
「伝承」とは「ある集団や集落で、昔からの言い伝え・風習・文化・しきたりなどを庶民が語り継いできたことやその伝えた内容」を意味していて、架空や想像の物語が混入する度合いが弱くなっています。
それに対して、「伝説」という言葉は「過去に起きた(存在していた)と信じられて語り伝えられてきた物語」を意味していて、「英雄伝説・聖者伝説・山の伝説」などさまざまな伝説があります。
そのため、「伝説」は「伝承」と比べると「架空・想像の物語・英雄(君主)・動物・神様」が出現する割合が高くなっています。
まとめ
「伝承」と「伝説」の意味の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「伝承」という言葉は、「人づてに伝え聞くこと」や「ある集団・集落で、昔からの言い伝え・風習などを庶民が継承して後世に伝えることやその伝えた内容」を意味しています。
それに対して、「伝説」という表現は「過去に起きたと信じられて語り伝えられてきた物語」や「言い伝えられた風聞・伝聞」の意味を持っています。
「伝承」と「伝説」の意味の違いを知りたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。