「見識」と「識見」の違いとは?分かりやすく解説

「見識」と「識見」の違い言葉・カタカナ語・言語

「見識」「識見」という表現はどのように違うのでしょうか。

ここでは「見識」「識見」という表現について意味と違いを説明していきます。

「見識」とは?

「見識」とは?

見識(けんしき)とは、「その物事に対しての詳しい知識による考え方」のことです。

「是非、あなたの見識をお伺いしたい」などという使われ方になり、自分に対して使う時には、「見識が広がった」などという形になることが多いです。

簡単に表現すれば、「知識」そのものだとも考えられますが、知っている内容だけでなく、それによる自分なりの考え方だという点が「知識」との違いになります。

よって、何かに「見識がある」と使うと、詳しく知っているだけでなく、それを活用することができるという意味まで含まれると考えてください。

「識見」とは?

「識見」とは?

識見(しきけん、しっけん)は、「正しい判断を下すことができる能力」のことです。

特定の物事に対して使う場合だけでなく、単に「あの人の識見は大したものだ」と言えば、色々なことに対して正しい判断ができる(と思われる)人だと使うことができます。

特定の分野にとても詳しいという意味で使われることも多く、「この製品についての識見の高さで彼に敵う人間は居ない」といった使い方ができます。

「見識」と「識見」は同じ意味?

「見識」と「識見」は同じ意味?

上の説明のように、「見識」は、持っている知識による考え方で、「識見」は、その「見識」による正しい判断だと考えてください。

つまり、ある物事に対して、「見識」のある人と、「識見」がある人では、後者の方がよりその物事に詳しい(考えを述べることができるだけでなく、判断まで行える為)と解釈できます。

意味がよく似ている為、混同して使われることも多い言葉ですが、厳密にはこのような違いがある言葉同士だと覚えておきましょう。

「見識」の言葉の使用例

「見識」の言葉の使用例

一般には、この「見識」の方がよく見聞きする言葉です。

「自分にはそれほど見識がないので、意見することなどできない」といった使い方から、「それなりの見識は持っていると思っていたが、まだまだ勉強不足だった」のような形まで、「詳しい知識とそれによる考え方」という意味(場合によっては、「知識」の部分を大きく解釈して構いません)で広く使える言葉です。

「識見」の言葉の使用例

「識見」の言葉の使用例

「識見」は、自分にはまず使わない言葉です。

自分が何かの物事に対して詳しい知識があるだけでなく、正しい判断ができるとまで言ってしまうのは、おこがましいと思われてしまうからです。

その為、人に対して使う言葉になると考えてください。

その人が本当にそういったことができるというだけでなく、多少持ち上げる為に使う場合もあります。

「あなたの識見の高さには頭が下がります」といった使い方がその例です。

このように、これがあると使う時には「高い」とするのが一般的です。

まとめ

まとめ

「識見」という表現は日常的にも使えますので意味をしっかりと理解しておきましょう。