この記事では、金利における「アドオン方式」と「実質年率」の違いを、分かりやすく説明していきます。
「アドオン方式」とは?
「アドオン方式」とは、分割払いの支払いに金利が発生する場合に、毎回の支払いに一定の「アドオン金利」を加えて支払っていく方式のことです。
具体的な例では、12万円の支払いを1万円ずつ12回で行うというケースで、「アドオン金利」が10%だとすると、毎回1万1千円ずつの支払いになるという具合です。
この場合の総支払額は13万2千円になり、後述する「実質年率」にすると、約17. 97%となります(変換式がありますが、複雑なので、ここには記載しません)。
「実質年率」とは?
「実質年率」は、分割払いの残金に応じて計算される金利方式で、現在ではあらゆるローンにおいて、これが一般的となっています。
支払い回数が進み、残金が減っていくほど発生する金利額も少なくなっていく為、10万円を借り、1年間(12回)の均等払いの場合、最初の1回目の支払いでは、その10万円の18%に当たる金利が請求されますが、最後の1回では1万円に満たない残りの金額の18%になります。
こちらでも具体的に、その10万円を1年間、12回で返済する場合の例では、最初の返済では金利分が1500円ですが、最後の返済時にはそれが135円になり、合計して約11万円の返済になります。
このように、年率で18%の金利でも、この「実質年率」方式では、合計してそのまま18%を上乗せして支払う訳ではありません。
「アドオン方式」と「実質年率」の違い
「アドオン方式」と「実質年率」の違いを、分かりやすく解説します。
現在では、内容的には「アドオン方式」で計算されていても、「実質年率」での表示が義務付けられています。
前述の例で、12回払いで「アドオン金利」が10%だと、「実質年率」にすると約17. 97%となる為、仕組み的には「アドオン方式」だとしても、そちらの方で表示しないといけません。
尚、同じ12回の均等払いであれば、「アドオン金利」が10%と、「実質年率」で18%は、挙げたように掛かる金利の額はほとんど同じになります。
まとめ
「アドオン方式」と「実質年率」は、このような違いになります。
今では「実質年率」での表示しか見掛けることはない為、「アドオン方式」は、そのような金利の計算方法もあると覚えておく程度で構いません。