日本語には、意味が似通っている類義語というジャンルの言葉が数多く存在しています。
例えば「適応」と「順応」もその1つに挙げられますが、これらの言葉には、どのような違いがあるでしょうか?
今回は、これら「適応」と「順応」の2つの言葉にフォーカスしていくことにします。
「適応」と「順応」各々の解釈
まず、「適応」と「順応」各々の言葉の意味を説明していくことにしましょう。
「適応」の意味や使い方
「てきおう」という読み方をする「適応」は「その状況によくかなうこと」、あるいは「生物の形態や機能などが、一定の生活環境に適合していること」という意味があります。
「どんな環境にも適応できる」というような使い方をしています。
「順応」の意味や使い方
「順応」は「じゅんのう」という読み方になり、「生物がその環境に対して、さらに適したものに変化していく現象」を言っています。
「環境や境遇の変化に従って性質や行動がそれに合うように変化していくこと」という解釈のために「新たな生活に順応する」、「順応性が高い」という使い方があります。
また、「外界からの刺激に対して、感覚器官が慣れていくこと」という解釈もできます。
トンネルに入ると、明るい場所から暗い所に移動するので、次第に慣れていく「明暗順応」という言葉もあります。
「適応」と「順応」の違い
では、「適応」と「順応」には、どのような違いがあるのでしょうか?
「適応は」は「自ら意識して変わる」と言うことができ、「順応」は「意識することなく、自然に変わる」という解釈になります。
「適応」と「順応」各々を使った例文と意味を解釈
ここで「適応」と「順応」それぞれ言葉を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
「適応」を使った例文と意味を解釈
「カラスやネズミも都市に適応することで、生き延びることができている」
カラスは非常に頭の良い鳥類と言われていますが、田舎とは異なる都会の環境に「適応」することで、新たな生き延びる力を得ています。
これはカラスだけでなく、ネズミやタヌキなどの動物でも言えることです。
「順応」を使った例文と意味を解釈
「私達は、環境変化の激しい現代社会に順応することで、常に進化している」
今や時間の経過も速く感じられる現代社会ですが、このような社会環境に「順応」していくことで、新たな進化に移ることができるのも、人間の力かもしれません。
まとめ
「適応」と「順応」という2つの言葉の意味や使い方を見てきました。
これらの言葉は、解釈の違いがあるものの、「進化する」意味では、必要不可欠な言葉の1つと言えると思います。
私達は、このような言葉を通して、新たな時代にシフトしていくことが求められているように思えるのです。
常に変化する時代があるからこそ、これらの言葉も自然とクローズアップされていくのかもしれません。