この記事では、「拡大」と「拡充」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拡大」とは?
「拡大」とは、対象を大きく広げるという意味で使う言葉です。
近年では、パソコンなどでのデジタル的な操作で、「この画像を拡大しよう」などと使われる例が多く見られます。
いわゆる虫眼鏡は「拡大鏡」と呼ばれ、何かを大きくする場合に広く使われる表現で、「売上げのアップには、今より営業範囲の拡大が必要だ」のように、形のある存在以外にも使うことができます。
「拡充」とは?
「拡充」は、「拡大」した上で「充実」させることの表現になります。
先の「営業範囲」という対象は、どちらかと言えば、この「拡充」の方が適した表現になり、「社員数の増加と共に、組織としての拡充が求められる」などと用いられる言葉です。
よって、ビジネスで使うことが多く、老朽化した施設を対象に、「この施設は取り壊され、拡充されて再建設されるようだ」といったような使われ方もよく見聞きします。
「拡大」と「拡充」の違い
「拡大」と「拡充」の違いを、分かりやすく解説します。
「拡大」は、ただ大きくするという意味になる言葉です。
それによる影響などは一切考慮する必要なく、例として挙げた「画像の拡大」から、「規模の拡大」などと使われます。
「拡充」は、大きくした上で充実させることなので、大きくしたとしても、充実が絡まないことに対して用いることはできません。
また、どちらも満たしていても、それほど大したことでもない場合には使わない表現で、例えば、「犬小屋を拡充しようと考えている」のようにはまず用いません。
その場合には、「犬小屋を大きくしてあげようと思う」とでも言えば充分です。
まとめ
「拡大」と「拡充」は、このような違いになります。
「拡充」は、それなりに大きな規模で「拡大」し、それによって充実させるという意味が絡む場合に使われる言葉だと覚えておきましょう。