この記事では、「裏千家」と「表千家」の違いを分かりやすく説明していきます。
「裏千家」とは?
「裏千家」とは、現在の茶道における流派の1つです。
茶道は、安土桃山自体に侘茶という文化として、「千利休」から広まったものですが、二代目となる「少庵」、三代目の「宗旦」を経て、現在ではその3人の息子が確立した3つ流派に分かれています。
そのうちの1つがこの「裏千家」で、この名前の由来は、本家と言われる、後述する「表千家」の宗家が存在する通りの裏に同じく宗家がある為で、「裏」という漢字からくる悪いイメージとは全く無縁です。
「裏千家」の特徴は、伝統は重んじつつも、常に新しいものを取り入れていくというスタイルで、時代と共に変化していく侘茶文化となっています。
「表千家」とは?
「表千家」は、先の説明のように、こちらも「宗旦」の息子の1人が確立した流派です。
もう1人が「武者小路千家」の創設者で、この3つの流派を合わせて「三千家」と読んでいます。
「裏千家」が時代とともに変化するスタイルなのに対し、こちらは伝統が重視された昔ながらの侘茶文化を現代に継承しています。
茶道の流派は、一説に44もある(昔に存在したものも合わせて)と言われていますが、現在では、この「裏千家」、「裏千家」、「武者小路千家」の3つだけが正式な流派となっています。
「裏千家」と「表千家」の違い
「裏千家」と「表千家」の違いを、分かりやすく解説します。
「裏千家」は、皇室と関係が近いことから、海外からの招待客の前で披露される茶道は、ほとんどがこの「裏千家」のものです。
「表千家」は、正統派と言われる茶道になります。
形式ばった堅苦しい点が多いとされていますが、それが昔ながらの伝統の継承所以だと言えるでしょう。
まとめ
「裏千家」と「表千家」は、このように違います。
「裏千家」が皇室と近いのは、三笠宮家の内親王が民間に嫁いだ先だったことからで、それ以降、皇室の行事には「裏千家」の茶道が主に用いられています。