この記事では、「改憲」と「解釈改憲」の違いを分かりやすく説明していきます。
「改憲」とは?
「改憲」とは、憲法を改正することです。
日本でも近年では、これについて色々と議論されていますが、そもそも「憲法」は、各種の法律の上位法に当たる為、その法律のように簡単に改正する訳にはいきません。
憲法に違反した法律(や条例など)は、「違憲立法」となるので作ることはできません。
つまり、憲法に沿って各法律は制定されています。
その憲法が変わってしまうと、それに沿って作られている各法律にも色々な影響が出てしまうことが考えられます。
これが、憲法は簡単には改正できない一番の理由だと考えて構いません。
日本では、2019年現在、現在の日本国憲法の制定後、改正されたことは一度もありません。
「解釈改憲」とは?
「解釈改憲」とは、憲法自体の改正ではなく、その条文の解釈により、これまでとは別の意味をもたせることです。
こうとは解釈できないか、このようにも解釈できるだろうなどと、無理にそう解釈したい方に繋げてしまうことで、日本では海外における「集団的自衛権」についての扱いを、「改憲」ではなく、これで乗り切ってきた過去があります。
現行の憲法における「集団的自衛権」は、普通に考えれば日本国内のみで合憲だと解釈できますが、海外においてもそれが合憲であるかのように「解釈改憲」し、幾度となく海外派兵が行われてきたのが実状です。
「改憲」と「解釈改憲」の違い
「改憲」と「解釈改憲」の違いを、分かりやすく解説します。
「改憲」は、憲法そのものを変えてしまうことです。
「解釈改憲」の方は、憲法自体は変えず、解釈の仕方によって、望みが実現できるようにすることだという違いがあります。
日本では、主に先の自衛隊の扱いについて、この「改憲」が必要かどうかの議論が度々起こっていますが、憲法の改正となると国会だけで行うことはできず、国民投票が必要となることも、簡単には「改憲」に踏み切れない理由の1つです。
まとめ
「改憲」と「解釈改憲」は、このような違いになります。
ドイツでは、これまでに60回以上も「改憲」されてきましたが、法律に近い内容であることと、国民投票は必要としない為、日本とは大きく事情が異なっています。